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「…なに、俺の気持ちってバレバレなの？」
「え、隠してたんですか？」
「そういうわけじゃないけど…誰も何も言わないから知らないのかと思ってた」
「まあ…敢えて言うことではないかなって思ってたんで。ジミニヒョンも知ってるでしょ？」
「うん。ついこの間その話をテヒョンとしたばかりだね」
「えーみんな知ってるなら味方になってくれればいいのに。なんで俺とヌナの時間潰すの」
不貞腐れて狭いソファで暴れるテヒョンをジョングクと一緒になって止める。
「俺だってヌナと遊びたいし、ヌナ構うの楽しいし」
「俺のがその気持ち強いのにー！」
「だから早く言っちゃえばいいじゃないですか」
「簡単に言うなよ…ヌナとの関係が壊れるんじゃないかって怖いんだから」
「じゃあ今のままで満足してたらいいじゃないですか」
冷たく言うジョングクにテヒョンは黙る。そんな2人を見て僕はため息をつく。
「テヒョン、今はヌナはみんなのヌナなんだから。だから一番近いのはユンギヒョンでしょ？ジョングクに当たるのは間違ってるよ」
そう言えばテヒョンはさらに押し黙って、ジョングクから顔を背ける。
「ジョングクもヌナ取られるの嫌だからってテヒョン怒らせないの」
「すいません…でも俺だってヌナのこと好きなことには変わりないから」
「分かってるよ…みんなAヌナが好きなのは。でもヌナには俺を一番に見て欲しいんだ」
泣きそうな顔して言うテヒョンに僕はなんて声を掛ければいいのか分からなかった。
僕もジョングクも、もちろんジニヒョンたちもAヌナのことは大好きだし大切に思ってる。
それはヌナの人柄もあるし、今までの付き合いからもある。そしてユンギヒョンがとても大事にしているから、僕たちも自然とヌナに対してそうなっているのだと思う。
でもきっと、テヒョンは僕たち以上の想いを抱えているのだろう。それは僕にもジョングクにも分からない。それほどの想いを抱いたことがないから。
可能ならば、みんなの気持ちがおさまるところに落ち着けばいいと思う。そしてAヌナが悲しまない結果に終わればいい。
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作者名：藍
| 作成日時：2018年11月15日 20時
