【TH】キミの一番が欲しい 2 (ページ20)

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別にそれが悪いとは思わないけど、あんなに依存し合ってて大丈夫かなっていう心配はある。

まだ俺が練習生だった頃…ナムジュンと一緒にAヌナと初めて会った。ユンギヒョンがしょっちゅう連絡を取っていた相手がいることは知ってて、俺は彼女でもいるのかと思っていた。

なのにその相手が紹介された妹だと知った時の衝撃。親にだってそんなに頻繁に連絡は取らないから驚いた。

2人の電話をたまたま聞いてしまった時は、ヌナが会えなくて寂しいって言っていて。ヒョンも同じように寂しいって言っていて。恋人同士かって思って。

本当に2人の距離は近くて、それは今でも変わらなくて。でもこれから先、ずっとそんな近い距離でいられるわけはなくて。いくら双子だっていっても、別の人間なんだから。それぞれの人生がある。

だから2人の距離感が、関係が崩れるようなことがあったらどうなるんだろうって思う。

ユンギヒョンはその寂しさに耐えられるのだろか。Aヌナはユンギヒョンから離れることはできるのだろうか。

そんな心配を俺は勝手にしている。大好きで大切なヌナとヒョンだから。

「もう、テヒョニ早く！」

「ちょっと待ってよ～
遅れたのは俺のせいじゃないし」

「分かってるけど、あまり時間もないし」

慌ただしくばたばたとAヌナとテヒョンが楽屋に入ってきた。

ユンギヒョンと出て行ったヌナだったけど、テヒョンが他の仕事を終えてやってきたみたいで、ヌナは時間がないと慌ててる。それに時計を見れば、確かにもうすぐ時間だった。

「ねーねー今日どこ行く？ヌナ何食べたい？」

「何でもいいよ。
テヒョニが食べたいもの食べに行こう」

「俺～？そうだな…
今日はがっつり食べたいな。肉？」

テヒョンが来ただけで騒がしくなる。ヌナは必死にテヒョンの衣装を着させようとするのに、テヒョンは喋ってばっかりで。

ヌナはもう勝手に服を脱がしにかかってる。時間がないと察したのかヘアメイクヌナまでテヒョンの周りにやってきて、同時に始めている。

それでもずっとヌナに向かって喋り続けてるテヒョンに苦笑する。

きっとユンギヒョンとAヌナの関係を変えるのはテヒョンなんだろうな。あんまり面倒事には巻き込まれたくないから、口出しするつもりはないけど。

でもテヒョンが困ったり、ヌナやヒョンが辛い目に遭うなら手を差し出したいとは思ってる。

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