生まれ変わっても、僕は君と。 -JM- (ページ1)

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-1- 出逢いページ1

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(JM side)

『空が泣いてる』

それが君の口癖だったよね。

あれは、高校2年の夏。

部活帰りに突然降り出した雨がキッカケだった。

「やっべ、傘持ってねぇ....」

今日天気予報では晴れるって言ってたんだけどな。

夕立だろうし、すぐ止むかな。

少し小洒落た感じのカフェの前で雨宿りをしていた。

すると、横から声がした。

『空が泣いてますね...』

横を振り返ると、同じくらいの年だろうか。

綺麗な黒い髪の女の子が僕にそう言った。

空が...泣いてる？

あぁ、この雨のこと？

「そうっ...スね。」

『空も悲しいのかな。』

なんだろう、この子。

変な子。

でもおかしいな、この子の纏ってる雰囲気がやたらと落ち着く。

その後は特に何も話さなかった。

ただお互い雨が止むのを待っていた。

夕方と夜の真ん中の時間。

僕が1番大好きな時間だ。

あたりは静かで、雨が地面に落ちる音だけが響いていた。

『あ....』

小さな声であの子が呟いた。

『雨、止みましたね』

「え？あぁ、ほんとだ。」

いつの間にか雨も止んでいた。

『じゃあ、私はこれで......』

そう言って名前も知らないあの子は去ってしまった。

その日から、雨が降る度僕はあの場所へ行く。

今日もあの日のように夕立が来た。

折り畳み傘は持ってるけど、あの場所へ足を向ける。

「あっ....」

『あっ、この間の...!』

「久しぶりです....^^」

『また、空が泣いてますね』

「ですね。あ、あの、今日は傘あるし、お家まで送ります.....」

そういうと、あの子は驚いた顔で僕を見た。

絶対やばい奴だと思われた......

名前も知らない相手にこんなこと言われたら怖いよな...。

「いや、えっと、ごめんなさい！変な意味じゃなくて、その....」

『アハハッ....じゃあ、お言葉に甘えて.....いいですか？』

「えっ？あ、はい！もちろん！」

その帰り道、その子と沢山話しをした。

僕と同い年の高校2年で、隣の高校に通っていて、名前はAちゃん。

「ひとつ聞いてもいいですか？」

『はい？』

「なんで、空が泣いてるって？」

『....特に意味はないんです。でも、なんとなーく、雨の日は空が泣いてるのかなって。変ですよね、笑』

「うんん、変じゃない。僕は好きです、その言葉」

『ふふっ、ありがとう...ございます』

この日を境に、僕たちは頻繁に会うようになった。