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自分を愛せていないと気づいたあの日から数年が経つ。
彼らは弁護士を通して警告文を送った途端、そっと息を潜めるように私への攻撃を辞めた。
「それはそれで怖いね」
HS「ヌナ早く来て〜、部屋の隅にいるんだよ今。絶対切らないで、泣き叫ぶから」
ソロでの雑誌の撮影から事務所への帰還途中だった。
作業組にコーヒーを買っていこうと私は近くでおろしてもらって歩いていたところだ。
練習室にいるホソガから電話がかかってきたのは、奥側にある電気がチカチカときれかかっているのが怖いという内容で、スタッフを呼びに行くにも目を離したらやばい気がするという恐怖で無理らしい。
鬼気迫る声に涙が出るほど笑った。
「もうすぐ着くから、落ち着いて」
くすくすと笑う声を抑えれずに涙声のホソクに伝えながら、小さすぎたカバンから落ちてしまいそうなクリアファイルに手をかけようと肩で携帯を支える。
HS『ヌナヌナずっと喋ってて、お願い』
「はいはい、もう角曲がってしばらく歩いたら着くからね〜あっ」
手を伸ばした時には既に遅し。
クリアファイルから楽譜が数枚落ちてしまった。
情報漏洩…危ない危ないと1枚ずつ確認しながら直ぐにファイルにいれながら拾い集める。
耳元では私のあっという声に反応したホソガが大騒ぎしている。
最後の1枚を拾い上げると目の前に誰かが立ち止まっていることに気がつく。
邪魔だったかなとすみませんと声を出して立ち上がろうとする。
「元気そうで何よりだよ。A。」
忘れたと思っていたその声に電撃が走る。
見たくないと見てはいけないと頭の中でサイレンが鳴っている。
くしゃりと楽譜が歪むのも気にせずに携帯を持ち直して数歩後ずさりながら立ち上がろうとしたけど、腕を掴みあげられて近くにあった路地裏へと引きずり込まれて壁に押し付けられてしまった。
「やっぱ髪長い方が好みだわ。」
コーヒースタンドの袋がさっきまでいた道に置き去りにされていた。
目を合わせられない、あの日々に戻ってしまいそうで怖かった。
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藍波(プロフ) - ひつじさん» ひつじさんコメントありがとうございます！わぁ…すごい嬉しい言葉です。コメントとても励みになります。更新しばしお待ちくださいねっ！ (2021年5月28日 12時) (
レス) id: d06db19c7b (このIDを非表示/違反報告)
ひつじ(プロフ) - いいお話だ…。涙が勝手に出てくる…。多くは語りませんけど一言、今まで読んできた中で一番最高です (2021年5月28日 2時) (レス) id: 82dc9ef354 (このIDを非表示/違反報告)
藍波(プロフ) - ななさん» 感想ありがとうございますｯ!わぁ〜一気に読んでくださったのですか！凄く嬉しいです！！かなりお待たせしてしまってるのを理解してるのですが、これからもよろしくお願いいたします！ 更新頑張ります！ (2021年4月5日 14時) (レス) id: d06db19c7b (このIDを非表示/違反報告)
なな - はじめまして。このお話がとても好きで思わず感想送りたくなり投稿致しました。話にのめり込んでしまい一気に読んでしまいました。これからもご自身のペースで頑張ってください楽しみにしてます！ (2021年4月1日 9時) (レス) id: eff7da916c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍波 | 作成日時：2021年2月27日 15時
