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MN「ルラキ、お前また綺麗になったな？」
「え？ﾁﾝﾁｬ? 失恋したからかな?」
MN「んだよそれ笑」
『なんで振り向いてくれないの？』
マネオッパと話してたら、突然後ろから声がして振り返ると、どこかで見た顔。
誰かを思い出すより前に、
鋭い痛みと生暖かい感覚が腹部を襲う。
「…えっ…」
『男と暮らして、やっぱり許せないよ。
それともまた脅されてるの？でも、もう我慢ならない。』
下を見ればグレーのシャツに広がる赤色と男が持つ包丁が見えて刺されたと理解する。
痛い、怖い、どうして、この人は誰
カタカタと震えだして、包丁が引き抜かれた傷を押さえても事務所の床にポタポタと重たく落ちていく。
パニックになる寸前、遠くから聞こえてくる声に冷静さを取り戻す。
顔だけ振り向けば、落ちた血液に気づいたマネオッパがこちらに手を伸ばすけど顔を横に振る。
「オッパ、みんなを近づけないで。お願い。」
MN「…ｯｯ…」
駆け出していくオッパをみれば、顔を出したジニオッパと目が合って、涙がこぼれる。
JN「…A？」
「来ちゃダメだよ、ダメ。」
痛みに耐えきれずに壁にもたれかかれば、抱きとめてくる男。
何も考えずに、男を押し返す。
『…シウでもダメなのに、やっぱり俺はダメなの？』
「…あなただったの…？」
感じていた違和感。
あれは彼ではなかった。
離れることになっても、幸せを願うよ、俺。
いつか聞いた、シウの声が頭の中に響いて、口角が上がる。
『そうだよ。俺きみが好きだった。
シウに紹介された時に一目惚れしたんだ。
シウがAと向き合うのを遅らせたのも、
あいつの知り合いに君のこと言いふらしたのも、
メールも俺だよ。
だってAはこっちを見てくれないから、弱ったところにつけ込めばいけると思ったんだよ。』
ぽつ、ぽつと語られる真実に目を見開く。
『でも君は1人で強くて、誰にも頼らなかった。
綺麗な髪を切って、男みたいにして、
今度はアイドル…しかもアイツらと暮らしてる。
もう手に入らないし、全部バレちゃうなら死のうかなって
だからさ、一緒に死んで』
腕を切りつけられて、腰が抜ける。
その場に座り込んで、痛みと恐怖で動けなくなる。
「やだ…」
私まだ生きてたい。
『なんで振り向いてくれないの？』
包丁を振りかざす男はまたそう私に呟く。
「…シウが大切だったから」
彼以外に興味がない、それだけだった。
『ｯｯ…ｳｱｱｱ!』
突き立てられる包丁の衝撃に目を瞑った。
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藍波(プロフ) - ひつじさん» ひつじさんコメントありがとうございます！わぁ…すごい嬉しい言葉です。コメントとても励みになります。更新しばしお待ちくださいねっ！ (2021年5月28日 12時) (
レス) id: d06db19c7b (このIDを非表示/違反報告)
ひつじ(プロフ) - いいお話だ…。涙が勝手に出てくる…。多くは語りませんけど一言、今まで読んできた中で一番最高です (2021年5月28日 2時) (レス) id: 82dc9ef354 (このIDを非表示/違反報告)
藍波(プロフ) - ななさん» 感想ありがとうございますｯ!わぁ〜一気に読んでくださったのですか！凄く嬉しいです！！かなりお待たせしてしまってるのを理解してるのですが、これからもよろしくお願いいたします！ 更新頑張ります！ (2021年4月5日 14時) (レス) id: d06db19c7b (このIDを非表示/違反報告)
なな - はじめまして。このお話がとても好きで思わず感想送りたくなり投稿致しました。話にのめり込んでしまい一気に読んでしまいました。これからもご自身のペースで頑張ってください楽しみにしてます！ (2021年4月1日 9時) (レス) id: eff7da916c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍波 | 作成日時：2021年2月27日 15時
