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突然のことで言葉が出ないわたしをよそに、口に含んだ料理に満足していた。そんな彼の普通の笑顔に思わず見惚れてしまう。
「もっとちょうだい」
「へ？あ、……」
未だに腕が掴まれたままのことに気付き、恥ずかしくなって離れようとするけれど、それを彼は許してくれなかった。離してという気持ちを込めて彼の顔を見るが「はやく」と催促するだけで手を離す気は無いようだった。
仕方なく反対の手でお皿を持って彼に近付ける。でも所狭しと料理が並べられているので、持ったお皿を置くスペースがなかった。右手は掴まれて塞がれているので他のお皿を退かすこともできない。
どうしようと思っていたら、彼はそのままわたしが持って宙に浮いているお皿にフォークを突き刺して、ぱくぱくと食べ始めた。
「食べる？」
もぐもぐしながら聞かれ、首を横に降る。彼に右腕を掴まれたままで、左腕はお皿を持っている。どう考えても食べれる状況ではない。
「はい」
「え……」
すっと料理を乗せたフォークを差し出されて、思わず身を晒す。でも腕を掴まれているからそんなに離れることはできないのだけれど。
「あ、の……」
「食べなよ。美味しいんでしょ？」
更にフォークを近付けてくるけれど、大人しく口を開くことなんてできるわけなかった。
「早く。口開けろって。落ちそう」
「でも、」
「はい」
そのまま身を乗り出してわたしの口にフォークを突き刺す勢いで持ってくるから、思わず口を開いてしまった。そしたらすかさず口の中に入れられる。緊張と恥ずかしさを紛らわすために、ゆっくりと咀嚼するが、彼がじっとこっちを窺うから味なんて分からなかった。
「もっといる？」
「も、だいじょぶ……」
「遠慮しなくていいのに」
そう言ってまたフォークで料理を取ってわたしの口元に近付けてきた。先程のように唇にフォークを押し付けてくるので、諦めて口を開く。そうすれば満足そうな顔をするから、なんだか絆されてしまっていいかなって思ってしまった。
「はい」
「え……」
「いっぱい食べなよ」
大人しくわたしが口を開くことが分かったら、次々とすくってはわたしの口に運んでくる。口いっぱいになってもう無理だと首を振れば、そのまま自分の口に入れるから、また恥ずかしさで顔が熱くなった。
今目の前にいる彼は、わたしが知っている彼なのだろうか。彼と居て、こんなことをしているなんて。もしかして夢なのでは。
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藍(プロフ) - Agust dさん» あわわ！むしろお勉強のお邪魔をしていませんか？気分転換になったのならいいのですが。わたしはいつも素敵なお言葉に励まされております。本当にありがとうございます！ (2019年12月3日 1時) (
レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
Agust d(プロフ) - 私現在、試験期間中なのですが疲れたときにちょうど更新通知が来ていて「藍さんｯｯ!!!!」ってなりました (2019年12月1日 12時) (レス) id: fea73733b9 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - exol0725puさん» ゆんぎさんはいつもさらっと核心ついたり、周りを冷静に見ているイメージなので…格好良くしてしまいがちです笑 コメントありがとうございました！ (2019年12月1日 10時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - babe305901さん» わーありがとうございます！嬉しいです。これからも素敵なジョングクをお届け出来るように頑張りますね。 (2019年12月1日 10時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
exol0725pu(プロフ) - ユンギさんめっちゃかっこいい( (2019年11月30日 11時) (レス) id: 0e1f656f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍
| 作成日時：2019年11月10日 9時
