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「逃げたら、ソウルに戻ってから仕事にならないくらいめちゃくちゃに抱いてやるから」
わたしの考えなんて彼にはお見通しみたいで、わたしの逃げ道を無くす言葉にもう諦めるしかなかった。普段から彼に抱かれた後は身体が怠くて。このツアー中だって遠慮なかったのに。彼の体力を考えたら、もっと激しいなんて簡単に想像がついてしまう。そんなことされたら、彼の言う通り本当に仕事にならない。
重い溜息を吐き出して、今度こそ出掛けるために化粧をし始めた。
**
「早かったじゃん」
急いだつもりで、5分前に慌ててロビーに降り立てば既に彼はいて、大きなリュックを背負っていた。荷物全部持ってきたわけじゃないよね？と心配になる。
帽子を深く被りマスクもしている彼はぱっと見分からないけれど、それでもオーラは出ていた。緊張しながら彼に近付いたわたしの腕を掴んで、そのまま歩き出そうとするから慌てる。
「ま、待って。本当に2人ででかけるの？大丈夫？」
「顔隠してるし、ソウルじゃないし大丈夫でしょ」
「でも……」
「そのマスクって顔隠すため？」
「だって、そのままで隣なんて歩けないし」
わたしの言葉を遮るようにくるっと振り返って、彼の手がマスクを取ってしまう。
「マスクなんていらない。顔隠すなら前してた眼鏡とかでいいじゃん」
「持ってきてないよ。部屋にある……」
「じゃあ……」
ごそごそとリュックの中を探る彼を見ていたら、眼鏡ケースを取り出して、そのままわたしに掛けた。わたしの顔を見て頷き、満足そうな顔をしている。
「いいんじゃない？」
どんな眼鏡なのか分からないけど、彼の私物をわたしが身に付けている、その事実に気持ちが高ぶった。今すぐ鏡で自分の姿を確認したかったけれど、彼が「行くよ」と歩き始めてしまってできなかった。
「あ、あの、どこに……」
「昨日の打ち上げの時に、現地スタッフに聞いたところをさっきホテルの人に確認したから、そこに」
わたしが来るまでの間に既に準備を整えていたことに驚いた。そんな、ちゃんと考えてくれるなんて。彼の予想外の行動にまた胸が高鳴った。
「遅い。はぐれる気？」
どきどきと煩い心臓を鎮めようと必死だったわたしはいつの間にか彼と距離が出来ていたみたいだった。突然手を取られて、そのまま指が絡まり、また激しく胸が鳴る。彼と繋がっていない手を心臓に当てて、そっと深呼吸をした。
わたし、どうにかなってしまいそう。
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藍(プロフ) - Agust dさん» あわわ！むしろお勉強のお邪魔をしていませんか？気分転換になったのならいいのですが。わたしはいつも素敵なお言葉に励まされております。本当にありがとうございます！ (2019年12月3日 1時) (
レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
Agust d(プロフ) - 私現在、試験期間中なのですが疲れたときにちょうど更新通知が来ていて「藍さんｯｯ!!!!」ってなりました (2019年12月1日 12時) (レス) id: fea73733b9 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - exol0725puさん» ゆんぎさんはいつもさらっと核心ついたり、周りを冷静に見ているイメージなので…格好良くしてしまいがちです笑 コメントありがとうございました！ (2019年12月1日 10時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - babe305901さん» わーありがとうございます！嬉しいです。これからも素敵なジョングクをお届け出来るように頑張りますね。 (2019年12月1日 10時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
exol0725pu(プロフ) - ユンギさんめっちゃかっこいい( (2019年11月30日 11時) (レス) id: 0e1f656f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍
| 作成日時：2019年11月10日 9時
