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「そんな…」
「この世の終わりみたいな顔しないで。比較的綺麗に折れたみたいだから真っ直ぐにくっつくみたいだし」
「でも…」
「まあおかげで仕事はできないんだけどね。カムバ中に申し訳ないわ」
痛々しい姿に胸が痛くなるし、オンニがメイクできないとなるとわたしは引き続き頑張らないといけないわけで不安が募る。
昨日は1日だけだと思ったから。いくら現場に慣れてきたといっても、オンニの存在は大きくて。なんとか全員のヘアメイクは施せたけど、慌ただしかったし、状況把握できてなかったし。それに…彼のこともある。大丈夫だろうか。
「おはようございます!ソニオンニ大丈夫ですか?」
元気よくやってきたジアちゃんがソニオンニの腕を見てわたしと同じように驚愕していた。
「え?オンニ、うで…うそ、折れちゃったんですか!」
それからはジアちゃんがわたしたち以上に慌てたり悲しんだりでなだめるのが大変だった。まだ彼らは到着してなかったからよかったけれど、なかなか静かにならないジアちゃんにオンニがばっさり切り捨てるまでにそれなりに時間がかかった。
「昨日はどういう担当で回したの?」
「本来の担当はそのままで、わたしはジミンさんをやらせてもらいました」
「ということは、Aがテヒョンとジョングクね。まあそれが無難かな〜ジアとテヒョンを組み合わせると話が止まらなくなりそうだし」
「えっと…じゃあ暫くはこのままで?」
「ええ。Aには負担をかけるけど、テヒョンとジョングクもお願いね」
「…はい」
やっぱり昨日、わたしがジミンさんのメイクをすれば良かった。そうすれば引き続き彼の担当をすることもなかったかもしれないのに。
オンニの腕はいつ治るんだろう。いつになったら復帰できるのか。当分は無理ってことは分かってるけれど…それでも願わずにいられなかった。
これから毎日のように彼の顔に触れなければいけないなんて耐えられるだろうか。
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藍(プロフ) - Agust dさん» いえいえ正常です笑 わたしも書きながらグクが来たら何させようとずっと考えていました。その結果が今回のお話です。いつもより濃厚にお届けしました!夜中しか更新できなくて申し訳ないですが、お目覚めのお供にどうぞお楽しみください。 (2019年11月8日 0時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
Agust d(プロフ) - 夢主の部屋に早くグクが来てなにかが起きて欲しいと楽しみに心待してしまう私は、すこし変態でしょうか? 夜遅くに更新お疲れ様です 朝起きて通知見た瞬間パッチリ目が覚めました これからもファイティンです♪ (2019年11月6日 17時) (レス) id: fea73733b9 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - kokoboboさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!他のお話も読んで下さって嬉しいです。今までのグクのお話とは違いますが、わたしもダークな一面が好きなので喜んで貰えて良かったです。のんびり更新ですが、最後までお付き合い頂ければと思います! (2019年11月6日 0時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
kokobobo(プロフ) - 素敵な作品読ませていただいてます!以前からお話は読ませていただいていたんですが、ついにグクの闇?版が出てもう本当に嬉しかったです!もうグクのこのちょっとダークな感じが...控えめに言っても最高で... これからも頑張ってください!ありがとうございました! (2019年10月31日 19時) (レス) id: 4b3068ef63 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - あずささん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!まだまだお互い一方通行ですが…わたしも早く2人の甘いお話を書きたいですのでお待ち下さいませ。 (2019年10月25日 1時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍 | 作成日時:2019年7月25日 15時