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病院に到着して慌ただしくAを運ぶ。ストレッチャーに寝かされてそのまま検査するために連れて行かれてしまった。怖くて不安で押しつぶされそうな僕にホソギヒョンが寄り添って背中を撫でてくれる。本当にヒョンが居て良かった。1人じゃ発狂しそうだ。
何があったんだろう。Aはどうしたんだろう。何も分からなくて悪い方向にばかり考えがいってしまう。そうなって欲しくないのに。そういうことばかり思い浮かんでしまう。
大丈夫だ、何ともないと思いたいのに。そう思ったとしてもすぐに悪い考えに打ち消されてしまう。そんなことばかり考えていたら気が狂いそうだった。
気を失ったAを見て、例えまた僕との思い出を全部失ったとしても、僕が誰だか分からなくても、愛し続ける。そう思った。その気持ちに嘘はないけれど。でもやっぱり出来るならそんなことは起きて欲しくないし。もう僕を忘れてしまったAを見るのは嫌だって思う。
ねえA、なんともないよね。事故に遭う前のAに戻ってなんてそこまでは望まないから。「ジョングクさん」ってまだ距離のある呼び方でもいいから、早く僕の名前を呼んで。
Aの検査が終わるのを待っているのはすごくすごく長く感じて。早くAに会いたかった。Aの顔を見て安心したかった。隣にずっといてくれたホソギヒョンの腕を掴んだまま、ただただAの無事を祈った。
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「お待たせしました」
あれからどれぐらい経ったのか分からない。僕には果てしなく感じたけれど、意外とそうではなかったかもしれない。でもその間にホソギヒョンのところに、他のヒョンから何度か連絡が入ったりしていて。まだAは検査中って答えていた。
僕はそんなヒョンの様子をただぼーっと見ることしかできなくて。頭の中はAのことでいっぱいだった。ヒョンもそれが分かっていたから僕には話しかけなかった。ただただずっと僕の背中や腕をさすって、大丈夫だ、1人じゃないって伝えてくれていた。
そんな時、静かにAを連れて行った医者が帰ってきた。でもAはいない。聞けばまだ目が覚めていないようで、そのまま病室に連れて行かれたみたいだった。
「まだ検査結果が出ない項目もありますが、全ての検査を終えて言えることは…何も異常はないってことです」
「え…？だって、Aは目の前で頭を抱えて倒れたんですよ」
医者の言うことが信じられなくて、思わず詰め寄る僕をヒョンが止める。
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セナ - まさかの記憶喪失だったという展開にとても驚かされました...!!!次回作も楽しみにしております(*^^*) (2021年8月11日 12時) (
レス) id: 1946a1a89c (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - ゆうりさん» ありがとうございます！こちらこそ嬉しいお言葉を頂けて感謝でいっぱいです。ぜひぜひ、次回作もお付き合い頂けたらと思います。 (2019年2月27日 19時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - みきさん» コメントありがとうございます！毎回みき様の素敵なお言葉に癒されておりました。タイトル通りひたすら優しさを漂わせていたお話だったのでそう言っていただけて嬉しいです。もし機会があれば書いてみたいと思います。 (2019年2月27日 19時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - 完結お疲れ様でした！！！とても好みの話でいつも楽しみに待っていました！次回作も時間がありましたら待っていますのでどうぞよろしくお願いしますm(__)m最後まで楽しませてくださってありがとうございました！ (2019年2月25日 14時) (レス) id: 5e5d1321e9 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 完結お疲れ様でした。悪い人がいないとてもしあわせな話でした。この2人のしあわせな姿をずっと読み続けたいし、事故に遭う前の2人のしあわせな話も読んでみたいです。いつも更新楽しみにしていました。ありがとうございました。 (2019年2月25日 12時) (レス) id: cd9810eca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍
| 作成日時：2019年2月20日 20時
