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「…でもそんな寂しそうな顔して見てるから」


ああやっぱり酷い顔してたのかな。気を付けなきゃ。優しいジョングクさんはこんなわたしでも気を遣ってくれるから。心配してくれるから。何ともない風を装ってもジョングクさんの悲しそうな表情は変わらなかった。


「ああお兄さんたちからも話を聞きました?」

「え?」

「ソクジンさんとユンギさん。同じように家族とかお見舞いに来る人が誰もいないことを言われたことがあって」

「ああ…はい。ごめんなさい勝手に」

「いいんです。何もないのは元からですから。今更なにも感じませんよ」


わたしが素っ気なく言い捨てればジョングクさんの眉はもっと下がる。ジョングクさんがそんな顔する必要ないのに。やっぱりこんなこと言わない方が良かったかな。


「今までは何もなかったかもしれないけど、今は僕達がいるでしょ?僕達は、僕はヌナの世界に入ってない?」

「そんなこと…もうすっかりジョングクさんに甘えてしまって…いけないなって思うんですけど」

「いけないなんてことない。僕はそれを望んでるから」


わたしの言葉に強く否定して、そしてまだ残っているパフェを掬ってわたしの口元に持ってくる。それに恥ずかしさを覚えながらもおずおずと口を開いて食べれば嬉しそうな顔をする。


「さっきあそこのお母さんが子どもにやってたこと」

「え?」

「僕はヌナの母親にはなれないけど同じことやってあげれますよ」

「ジョングクさん…」

「まあ僕が母親とか気持ち悪いかもしれないですけど。でもヌナにもあーんしてくれる人も、一緒にご飯食べてくれる人も、ヌナが持ってきてくれるコーヒーを待ってる人もいるから」


ソクジンさんとユンギさん、2人と同じことを言われて。ううん、それ以上に嬉しいことを言われて泣きそうになった。わたしは自分が思ってた以上に寂しかったのかな。家族が欲しかったのかな。そんなもの必要ないし、わたしには居ないんだからしょうがないって思ってたけど。

でも無意識に温かい家族の姿を見つめてしまうほど、ジョングクさんたちの温かさや優しさに触れて離れたくないって思うほど、家族とか絆とかに憧れてたのかな。変なの。今までだったらそんなことないって思うのに。ジョングクさんに言われるとそうかもしれないって、素直に受け入れられるなんて。


「ジョングクさん…ありがとうございます」


柔らかく笑って言えばそれ以上に眩しい笑みを向けられてまた胸が締め付けられた。


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Yuki - ありがとうございます!では、遠慮なく、、、。本当に藍さんの作品に出合えてよかったです!無理せず更新頑張ってください!!! (2019年1月30日 23時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Yukiさん» いつもいつもyukiさまの温かいコメントにほっこりしていますので。いくらでもコメントして下さい!嬉しいので有難いです。もうすぐ1章終わりますので引き続きお楽しみください! (2019年1月30日 19時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みきさん» コメントありがとうございます。こちらまで読んで頂いて嬉しいです。もしかして、もしかしてです。もうすぐ明らかになりますのでお待ちくださいね。 (2019年1月30日 19時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - いえいえ!逆に、コメントしすぎちゃうとダメかなって思って、でも藍さんとお話したくなっちゃって、、、笑笑 お言葉に甘えてこれからは毎日のように送っちゃってもいいですか!!!ウザかったら無視してくれちゃって大丈夫です!更新頑張ってください! (2019年1月29日 22時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - ずっとずっともしかして、と思っていましたが、ヒロインヌナ記憶がないですよね?でもふとした瞬間に体が動いてますね…そろそろ涙が止まらなくなってきました (2019年1月28日 23時) (レス) id: cd9810eca3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年1月20日 1時

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