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「ヌナ!退院おめでとう!」
「おめでとう!」
「リハビリ頑張ってたもんね、退院できてよかったよ」
退院の日、目覚めた時と同じようにジョングクさんだけではなくみんなが来てくれた。お忙しいだろうに本当に申し訳ない。
ジョングクさんはにっこにこでわたしの退院を喜んでくれて、同じようにジミンさんもおめでとうと言ってくれた。何度かリハビリの様子を見て励ましてくれたホソクさんもそう言ってくれた。
「荷物これだけか?少ないな」
「ほとんど家からは持ってきてませんからね」
わたしの荷物を持ってくれているナムジュンさんが不思議そうにしている。
わたしの家を知っている人はいないしわたしも教えていない。そのため荷物は事故の時に持っていた鞄と病院で買い揃えたものだけだ。
「ヌナ、通院の時は教えてくださいね。ついて行きますから!」
「そんな、大丈夫です。もう退院できましたし、そこまでしてもらわなくても」
「僕がしたいからいいの!ヒョン達も気にしてるね」
「そうそう。僕たちに頼っていいんだよ」
ジョングクさんの言葉にソクジンさんもそう言ってまたわたしはみんなの好意に甘えることになってしまった。
「ヌナの携帯に僕たちの連絡先入れておいたからいつでも連絡ちょうだいね!」
「え…?」
「ヌナの連絡先もヒョン達は知っているので」
「いつの間に…」
そう聞いて思い出す。携帯が壊れてジョングクさんがデータを抜いて新しい携帯に入れてくれたのを。入院中は携帯なんて殆ど開いてなかったから全く気付かなかった。
「もうすっかりAは俺達の仲間になってんだよ、諦めな」
ユンギさんがそんなこと言うなんて。一番関わりが少なかったけれど、それでもいつも言うことが真っ直ぐで。わたしはユンギさんの言葉に心打たれていた。
そんなユンギさんが言うことだから。みんなの中でわたしの存在はそれだけ大きくなっているってことなのかなって嬉しくなった。
「ありがとうございます。皆さんの負担になってしまうのは心苦しいですがそれでも嬉しいです」
「負担なんかになってないから気にしないで」
「そうそう!俺、Aといるの楽しいからそんなこと思ったことないよ」
テヒョンさんが笑ってそう言ってくれて他のみんなも終始笑顔で。みんなの笑顔が眩しかった。
本当に彼らがアイドルで、そしてすごく人気があるということがよく分かる。
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Yuki - ありがとうございます!では、遠慮なく、、、。本当に藍さんの作品に出合えてよかったです!無理せず更新頑張ってください!!! (2019年1月30日 23時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - Yukiさん» いつもいつもyukiさまの温かいコメントにほっこりしていますので。いくらでもコメントして下さい!嬉しいので有難いです。もうすぐ1章終わりますので引き続きお楽しみください! (2019年1月30日 19時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - みきさん» コメントありがとうございます。こちらまで読んで頂いて嬉しいです。もしかして、もしかしてです。もうすぐ明らかになりますのでお待ちくださいね。 (2019年1月30日 19時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - いえいえ!逆に、コメントしすぎちゃうとダメかなって思って、でも藍さんとお話したくなっちゃって、、、笑笑 お言葉に甘えてこれからは毎日のように送っちゃってもいいですか!!!ウザかったら無視してくれちゃって大丈夫です!更新頑張ってください! (2019年1月29日 22時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - ずっとずっともしかして、と思っていましたが、ヒロインヌナ記憶がないですよね?でもふとした瞬間に体が動いてますね…そろそろ涙が止まらなくなってきました (2019年1月28日 23時) (レス) id: cd9810eca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍 | 作成日時:2019年1月20日 1時