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ジョングクの瞳は力強くてわたしを射抜くようで、絶対に譲らないっていうのが伝わってきたから。やっぱりジョングクの中ではまだ納得できてないんだ。
「駄目になるなんて分からない。全力でやった結果大丈夫な可能性があるなら俺はリスクを取るし、取らなかった事を後悔すると思う」
「そんな……危険な事しないといけないの?」
「それが頑張る事だって、努力し続ける事だって思うから」
「ジョングクは十分頑張ってるよ。誰よりも努力を惜しまない人でしょう?オッパが言ってたように頑張るだけじゃなくて休息もとってあげないと……」
「ちゃんと寝てるし、食べてるから十分だよ」
わたしの言葉に被せるように言うジョングクに黙り込んでしまう。これじゃあわたし達の間のぎこちなさは解消されても、またジョングクは無理してしまうし、同じ事を繰り返してしまうだろう。わたしの行動も余計な事っていう印象で終わってしまう。
確かにジョングクにとってはそうかもしれないけど、それでもわたしやオッパ達の心配する気持ちも理解して欲しいと思う。
「ジョングクは……わたしの、オッパ達の想いが伝わらない?」
「分かるよ……分かるけど、理解は出来ない。別に俺の考えを押し付ける気はないけど、俺はやっぱり自分の信念を突き通さなければ後悔すると思うからから」
病院で責められた時よりジョングクは落ち着いていて、わたしに気を遣っている事が伺えたけれど。それでもどんどん強い口調で自分の想いを口にする様子に困惑する。
ジョングクはずっと前から必要以上に頑張り過ぎて無理するようなタイプだったけれど。それでも人一倍体作りしたり努力し続けてきたから、それをわたし達は知ってるから大丈夫かなって思っていた。
本当に駄目そうだったらみんな止めてきたし。今回だってわたしが気付かなくてもオッパ達がそのうち気付いて止めに入っていただろう。
でもジョングクの強い想いはどんどん大きくなっていて、こんなに何かに追い詰められるような感じだっただろうか。
「ジョングクは……何に追われてるの?」
「なに、それ……追われてなんか、」
「誰もジョングクのこと責めてないよ?努力する事も高みを目指す事も悪い事じゃないけど……でも、なんか……今のジョングクを見ていると何かに追い詰められてるみたいで……」
「そんなことない。そんなこと……」
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jk - 大好きな藍さん。藍さんの小説が私の楽しい時間の1つです。これからも更新を楽しみにしています! (2022年1月24日 23時) (レス) id: 11363a0d46 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - みき(マルクル)さん» お久しぶりです!お返事遅くなってしまってすみません。そして大変お待たせしました。そう言ってくださる事が本当に励みになりますし、更新し続けられる活力になります。引き続き今まで以上にゆっくり更新になりますが、どうぞよろしくお願いします (2021年12月9日 22時) (レス) id: 10b94e4ad6 (このIDを非表示/違反報告)
みき(マルクル)(プロフ) - 藍さんのお話がまた読めて嬉しいです。ゆっくりで良いので、また楽しいお話を読み続けさせてください。 (2021年12月4日 1時) (レス) @page23 id: 61a241c77b (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - みんさん» ただいまです!お返事遅くなってしまってすみません。1番大好きだなんて!それなのに長い間お待たせさせてしまって…お気遣いもありがとうございます。引き続きよろしくお願いしますね (2021年12月3日 19時) (レス) id: 10b94e4ad6 (このIDを非表示/違反報告)
みん(プロフ) - おかえりなさい!!1番大好きな小説が帰ってきてくれて幸せいっぱいです(﹡ˆᴗˆ﹡)♡ゆっくり藍さんのペースで無理せず更新してくださいね( ¨̮ )♩ (2021年11月28日 17時) (レス) @page20 id: d0e84fc41d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍 | 作成日時:2021年11月20日 15時