＊Extra01 ページ42
.
「あ、Aヌナ！お疲れ様です！」
「お、おつかれさま……」
「お疲れ様です！！」
事務所を1人で歩いている時だった。
ちょうど練習室から出てきた子達は、新しくデビューした後輩グループ。
「こんな時間まで練習してたの？」
「もうすぐカムバなんで！」
元気よく答えるヨンジュンくんの笑顔が眩しくて。ヨンジュンくんだけじゃなくてみんな瞳をきらきらと輝かせて期待を込めてわたしを見ている。
初々しくて、でも眩しくて格好良くて。羨ましかった。
わたしはデビューが決まった時は嬉しかったけれど、不安の方が大きくて。デビューしてからもオッパ達やジョングクに付いていくことに必死過ぎてこんなきらきら輝いている事なんてなかった。
少し余裕が出てきた今だってこんな風に輝いている事なんてないだろう。凄く眩しくて、でも素敵で。良いなと思った。
「もうカムバなんだね。覚える事いっぱいで大変だと思うけど頑張ってね」
「はい！」
「怪我だけはしないようにね。無理しないでね」
「ありがとうございます！」
「Aヌナもお気を付けて！」
「うん、ありがとう」
わたしの言葉1つ1つに元気よく答えてくれて、真っ直ぐに返してくれて、くすぐったい。
それにまだヌナと呼ばれるのも慣れない。
初めての後輩。わたしとジョングクはマンネだから、事務所内でヌナやヒョンなんて呼ばれることはない。こんな風にヌナって慕って呼ばれることがこんなに嬉しいなんて思わなかった。
可愛い可愛い後輩ができて本当に嬉しい。
彼らはこのまま宿舎に帰ると言うので見送って、そのままわたしはまた事務所内を歩く。
目的の作業部屋に辿り着けば、ノックをしてそっと扉を開いた。
「おつかれさま」
「A、遅い」
「ごめんね。さっきスビンくん達にばったり出会って」
「そうなんだ。練習？」
「うん、もうすぐカムバなんだって」
「へえ〜あいつらも頑張ってんな」
「うん。本当によく頑張ってるよね」
「……Aも負けてないよ」
わたしがしみじみと彼らの事を話したからか、わたしのことも褒めてくれるジョングクに笑う。そういうことじゃないのに。
「なに笑ってんの」
少し拗ねたような表情をしたジョングクは、手を伸ばしてわたしを抱き寄せて自分の膝の上に座らせる。
わたしは跨ぐようにジョングクの上に座る形になったからちょっと体勢が恥ずかしいんだけれど、きっとジョングクはもう離してくれない。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2099人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藍(プロフ) - 咲さん» お返事遅くなってしまってすみません。そして不快な思いをさせてしまって申し訳ないです。ただネガティブ設定なのがこのマンネちゃんですので、もし合わないようでしたらこの先はあまりお勧めできません。ここまでお読み頂いてありがとうございました (2021年2月21日 21時) (
レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
咲 - 主人公がネガティブすぎてイライラしてきました、、 (2021年2月4日 10時) (レス) id: 13ed79e527 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - ちさん» わあ！！ちゃんとこの世界観を保ったままのお話をお届けできて安心しました！わたしもこの2人を書いている時は幸せになります。こちらこそ素敵なお言葉をいつもありがとうございます！そしてお気遣いまで頂いて感謝です。来年もよろしくお願いしますね！ (2020年12月31日 9時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
ち(プロフ) - ひさしぶりの可愛い2人を見れて幸せです！この作品、周りのお兄ちゃんたちも優しくて大好きです^_^毎回楽しませてくれてありがとうございます！！これからも藍さんのペースで活動なさってくださいね(*^^*) (2020年12月30日 3時) (レス) id: 7a71588492 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：藍
| 作成日時：2020年12月29日 18時
