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「やあ待ってたよ、A」
壁にあるであろうスウィッチを探していたら、奥から声が聞こえてきて勢いよく振り向く。
でも暗くてそこに人がいることは分かったけれど誰だか分からなかった。
けど聞こえてきた声は男の人のもので、スタイリストオンニじゃないって分かってほっとした。
黙ったまま動かないわたしに少しずつ近付いてくる誰か。
その人はそのままわたしの横を通り過ぎて入口近くの壁に触れて電気をつけた。
「え……」
見えたその人の顔に驚いた。
そこに居たのは何度か顔を合わせたことがある事務所のスタッフさんだった。
名前が分からない、でも見覚えのある人。
初めてその人を認識したのは、確かオンニやマネージャーさんに注意を受けて用心し出した頃。1人で歩いている所を声を掛けられて控室まで一緒に行こうとした時。
その後も何度か声を掛けられていた。
そう言えば今日もナムジュンオッパといる時に声を掛けてきたのはこの人だった。
もしかして……その時にあの写真とここに来るように書いた紙をポケットに入れたのだろうか……
毎回近い距離に戸惑ったし……あの見透かされそうな視線……
思い返せば思い返すほど全てが繋がっていって確信に繋がる。
「ど、して……」
漸く絞り出された声は震えていて相手に聞こえたかどうか分からない。
でもその人は薄く笑って口を開いた。
「それはこっちの台詞だよA。俺のA。どうしてチョンジョングクなんかと付き合うなんて馬鹿な真似を……」
ああやっぱりジョングクとのことは全部知られてしまっている……
分かってはいたけれど、実際に言われてしまうとより苦しかった。
「俺はAの為に働いているのに。Aの為ならなんだって出来る。Aをずっと支えてきたのに」
この人の言うことが全く理解できなかった。
完全に自分の世界に入り込んでしまっている。
何も言えないで唖然としているわたしを余所にどんどん話を続ける。
「最初は1人ぼっちだったのにね、可哀想なA。でも俺はずっとAを見てきたよ。Aを否定なんかしない。1人じゃないって知って欲しくて毎日毎日写真を送っていたんだ。」
「写真……」
「でもAには届いてなかったみたいだね。全部マネージャーが止めていた。だから少し過激な贈り物と一緒に送ったんだ。そしたらようやく知らせてくれた」
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藍(プロフ) - Yukiさん» わー！こちらまでコメントありがとうございます！わたしも終わらせてしまうのは寂しかったのですが、だらだら続けるのもと思い完結させて頂きました！新作の方も楽しんで頂けているようで嬉しいです (2019年1月27日 20時) (
レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - 藍さん！お久しぶりです！完結おめでとうございます！ずっと大好きなお話なので寂しいですが、藍さんの新作のほうも読ませてもらっているので、そちらも楽しませてもらいます！これからも頑張ってください！ (2019年1月27日 16時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - ちなつさん» わあ！こんな長いお話を寝る間も惜しんで読んで下さったなんて感激です。ありがとうございました！お楽しみ頂けて良かったです。今後もそう思って頂けるお話を書きますね！ (2019年1月16日 23時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - みきさん» 毎回温かいコメントを残して頂いて本当に励みになっていました。こちらこそありがとうございました！胸焼けするほどのあまーいお話をお届けできて良かったです。 (2019年1月16日 23時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
ちなつ(プロフ) - お疲れ様でした！最近見つけたお話だったのですが、面白くて寝る間も惜しんで読んでしまいました(笑) これからも応援しています！ (2019年1月16日 20時) (レス) id: 02f1f486b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍
| 作成日時：2018年12月20日 21時
