幼馴染という首輪 (ページ38)

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招待　２ページ38

『驚いた．．．し怖かった』
オッパに押し倒されたことを指している直接言葉にせずともオッパのことだから察している筈
正直当時は怖いしかいえなかったけど後から考え直すと驚いた感情の方が強いように思えた。
オッパの距離感の近さは最早お墨付きだけど普段から優しく気遣いの塊のような人が

あんな風に怒りや軽蔑というマイナス感情を隠す事無く露にしている事も見たことが無いし
対女性には特に物腰低く柔らかなオッパが許可もなしに押し倒したりあんなことをするなんて
実際にされた後でも信じがたい事実だったりもする

JM「．．．うん」
昨日の自分を思い出したのか苦虫を潰した様な顔をしながら頷くオッパ
オッパも私と同じく昨日の事を何度も繰り返し思い出して考えたりしたのだろうか

『けど、気付けなくてごめんなさいただ心配してくれてただけなのに』
目をみながら言葉を続けるこれはもう昨日からずっと引っかかっていたこと
普段から優しいそんなオッパがあんなことをするなんて違和感でしかない
違和感を覚えるということは、本人がそういう印象ではないからだ

ならば故意的にしたに違いなかった相手に何かを伝える為に。少し考えれば分かる筈なのに
混乱した私は全てオッパのせいにして感情任せに傷付けた
頭を下げて謝罪を口にした私の頭上からうろたえているオッパの声が降りかかる

JM「え？いや、顔上げて？A 謝るのは僕の方なのになんでAが．．．」
言うとおりに顔を上げると昨日していたみたいに口を尖らしながらおろおろするオッパが居た
焦ったときに口を尖らすのはオッパの癖なのかもしれない。
こういう初めてならいくらでも見付けたいのに。
自分で考えておいて勝手に傷付いた

JM「僕の方こそごめん。男として一人の人間として最低だった」
そういいながら普通に座っていたオッパが土下座しながら話すから今度は私が慌てる番だった
他人には優しいけど自分にこれでもかというくらいに厳しい完璧主義なオッパは
あまり知られていないが実はプライドが高い土下座なんてそれこそ嫌なはずなのに．．．