幼馴染という首輪 (ページ36)

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存在価値　３ページ36

JM【分かった。なら家に居るの？】
数分して再び届くメッセージ居場所を確認して何になるのか
大して考えもせずに片手で【うん】とだけ返信しそのままテーブルに置くと
朝ごはんを作る為に立ち上がった

ピンポーン無機質な音が部屋に響く
ご飯も食べ終えてリビングでテレビを見ながらくつろいでいた為その音は聞こえてしまって
集金とか勧誘じゃありませんようにと祈りながら扉を開ける

結果的に集金でも勧誘でも親友でもない
黒のスキニーにある程度身体に沿って作られているシルク素材のシャツを着こなす彼からは
おなじみの香水の香りがした

その人物と名前を一致させるのを脳は嫌がって中々認識しない
ただもう分かっているこの目の前に居る人物が誰なのかは。
扉を開けたまま顔も見ずに固まった私にいつもみたいに暖かい声で話しかけるオッパ

JM「A良かったごめんちょっと上がってもいい？」
何が良かったのだろう両親が出なかったことかそれともシアンも誰も居ないことなのか
返事を待たずに半ば強引ともいえる態度で玄関に入ってくるオッパ
そのまま靴を脱いで上がる．．．のかと思ったが、たたきから一段上がった場所になにやら荷物を置くと

JM「お邪魔してごめんねじゃあね」
っていいながら頭を撫でてそのまま帰ろうとするオッパ
いやどこから突っ込んだら良いのこれって。

『オッパ！』
昨日したみたいにそれこそ大きい声で叫んで引き止める昨日は出来なかったことだ
昨日と違うのはオッパが目の前に居ること昼間だということそれに
オッパが足を止めて驚いた様子で振り返ったこと。