86.桃色の胡蝶蘭(i love you) ページ36
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泣きたくなんかなかったのに、もう感情がぐちゃぐちゃだ。
「A……」
「んっ……」
ぽつりとわたしの名を呟いたホソクは、そのまま溢れ出る涙を舌で掬い上げるように舐め取る。それでも次から次へと溢れてくるから、わたしの頬を濡らし続けるんだけど。
「ねぇ……俺が好きって言ったら、涙止まる？」
「へ……？っ、ぁ……」
「泣かないで。俺も好きだから」
「んっ……？」
ちゅっと唇にキスされて、また目元を舐められて涙を拭われる。何を言われたのか分からなくて、今きっとわたしはとても間抜けな顔をしていると思う。
「好き。俺も好きだよ」
「う、そ……」
「嘘じゃない」
「だって……」
「だってじゃない」
「ひ、ああっ……や、まっ……ぁ、ああっ……！」
ホソクの言葉が信じられなくて否定をすれば、むっとした顔をしてホソクがまたごちゅん、と奥まで自身を入れて突いてくる。いきなりの刺激にまた身体が震えて、声が上がる。
「好きすぎて、気が狂いそうになってる」
「そんな、のっ……」
「嘘じゃない。だからこんなに興奮してるっ……」
荒々しい呼吸のまま、わたしの腰を掴んで最奥を突き上げてくる。それが苦しくて、でも気持ち良くてまたぎゅうぎゅうに中を締め付けていくのが分かる。
ホソクの言葉をちゃんと聞きたいのに、分からなくて。わたしももっと言いたいことも、聞きたいこともあるにの、それができない。
ぐっと腕を掴まれて、引っ張られてそのまま背中に腕が回ってホソクと一緒に起き上れば、彼に跨るように座る形になって更に奥まで入ってきて苦しいぐらい。
でもそのままぎゅっと抱きしめられて上へと突き上げられるから、気持ち良さの中、お互いの湿った身体が密着して嬉しさが広がった。
「A、……」
名を呼ばれて顔を上げれば、そのままホソクの舌がわたしの開いたままの口内へと入ってきて、絡みついてくる。
お互いの唾液でべどべとになりながら貪り合うように舌を絡めて、しがみ付くようにホソクの身体に抱き着いて、そのままがつがつと中を突き上げられて頭が真っ白になる。
「ほそ、く……んっ……すき、……すき、なの……っ！」
「っ……は、……お、れも……く、っ……すき、だよ」
ああ、幸せだ。
好きだと言い合いながら、わたしは大きな快楽に何度目か分からない絶頂を迎えて身体を震わす。
びくりと、一際大きく震えた瞬間に中に熱い欲が吐き出されたことが分かった。
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藍(プロフ) - aoi****007さん» コメントありがとうございます！確かにお互い敵意むき出しでしたもんね…くさずぺんの方には申し訳ないことをしました。同じ人を好きになった同士なのでそのうち仲良くなってることを祈ります笑 (2020年5月17日 9時) (
レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
aoi****007 - クサズペンなので、喧嘩(？)してるところが、凄く複雑な気持ちだったけど 凄く面白かったです！ (2020年5月16日 13時) (レス) id: 3e8c59420d (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - 六花さん» 初めまして！ホソクペンの方にそう言って頂けてとても嬉しいです。長編ホソクさんは初めてだったので不安もありまして。わたしの大好きな色気だだ漏れホソクさんを感じ取れたということでしょうか？ありがたいです！懲りずにまたホソクのお話書ければなと思います！ (2020年5月15日 0時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
六花(プロフ) - ナムさんとの三角関係も拗れてもどかしくてもう胸がぎゅんぎゅんしました。素敵な作品をありがとうございました。長文失礼致しました。更新お疲れ様でした…！ (2020年5月13日 15時) (レス) id: c1142a0fe4 (このIDを非表示/違反報告)
六花(プロフ) - 初めまして。完結おめでとうございます！いつも小説楽しませて頂いております。当方ホソクペンなのですが、不意に出るホソクさんの色気が藍さんの小説でめちゃくちゃに昇華されていて魅力が詰まりすぎていました…！ (2020年5月13日 15時) (レス) id: c1142a0fe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍
| 作成日時：2020年5月2日 12時
