69.麒麟菊(passionate heart) ページ19
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「ほそっ……んんっ……」
「黙って」
凄い速さで部屋の中に入れられて。靴も乱雑に脱がされて転びそうになるから、彼の名を呼べばその口を塞がれる。その間に器用に抱きかかえられて、奥にあるベッドに投げ落とされた。
「ま、……ぁ……やぁ……」
すぐに覆いかぶさって来て、首元に顔を埋められて口付けられるからびくりと反応してしまう。性急過ぎるホソクにただただ戸惑って、待ってとも言えずに漏れるのは甘い声だった。
「あいつ、彼氏だと思ってた」
「ふっ……んぁ……あっ……」
何かを言いながらわたしの首筋に吸い付いたり、舐め上げられたりしてきて、一瞬で身体は火照って何も考えられなくなる。
「彼氏じゃないのに抱き着いたり、べろべろに酔った姿見せたり、夜会ったりするわけ?」
「な、にっ……ひぁあっ!」
いつの間にか服はたくし上げられていて、冷たい指がわたしの火照った肌を撫でる。そのまま胸元をきつく吸い付かれて大きな声が出た。
何か言っているのに何を言っているのか分からない。聞き返そうにも、出てくる声は意味を成さない悲鳴じみた声。
止めてもらおうと手を伸ばせば、いとも簡単に抑えられて動けなくなってしまった。
「Aの周りにはどれだけ男が居るわけ?それだけ居て、その中で彼氏のポジションで居られる男はどんな奴なんだよ!」
「っんぁ……あっ、ああっ……や、あ……んんっ……!」
いつも以上に荒々しい手付き。でもわたしは狂わすほどの快感を与えられて、もう既に頭は真っ白で今にも達してしまいそう。
気付けば下着ははぎとられていて、痛いぐらいに胸を揉まれているのに、身体はびくびくと反応して快感を得ていた。
「ほ、ほそっ……ま、って……やぁ、ああっ…!」
「逃げんなって、っ……はぁ……」
ぎらぎらとした瞳がわたしを射貫いて、快感から逃げようとするわたしの動きを止める。
そのまままた胸元に顔を埋めて、尖端にしゃぶりついて勢いよく吸われば一際大きな声が出て。反対の膨らみもずっと揉まれ続けられて、気持ち良さで苦しいぐらい。
既に息も絶え絶えだけど、ホソクも荒い呼吸を繰り返していて。薄く開いた唇はわたしを舐め続けたせいか、てらてらと光っていてやらしい。
そんな姿にぞくぞくして絶え間ない刺激に逃げたくなっていたのに、もっと欲しいなんて気持ちが生まれてきた。
それが素直に身体にも出ていて、気付けば胸を彼に押し付けるように前に出していた。
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藍(プロフ) - aoi****007さん» コメントありがとうございます!確かにお互い敵意むき出しでしたもんね…くさずぺんの方には申し訳ないことをしました。同じ人を好きになった同士なのでそのうち仲良くなってることを祈ります笑 (2020年5月17日 9時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
aoi****007 - クサズペンなので、喧嘩(?)してるところが、凄く複雑な気持ちだったけど 凄く面白かったです! (2020年5月16日 13時) (レス) id: 3e8c59420d (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - 六花さん» 初めまして!ホソクペンの方にそう言って頂けてとても嬉しいです。長編ホソクさんは初めてだったので不安もありまして。わたしの大好きな色気だだ漏れホソクさんを感じ取れたということでしょうか?ありがたいです!懲りずにまたホソクのお話書ければなと思います! (2020年5月15日 0時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
六花(プロフ) - ナムさんとの三角関係も拗れてもどかしくてもう胸がぎゅんぎゅんしました。素敵な作品をありがとうございました。長文失礼致しました。更新お疲れ様でした…! (2020年5月13日 15時) (レス) id: c1142a0fe4 (このIDを非表示/違反報告)
六花(プロフ) - 初めまして。完結おめでとうございます!いつも小説楽しませて頂いております。当方ホソクペンなのですが、不意に出るホソクさんの色気が藍さんの小説でめちゃくちゃに昇華されていて魅力が詰まりすぎていました…! (2020年5月13日 15時) (レス) id: c1142a0fe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍 | 作成日時:2020年5月2日 12時