貴女しか要らない II

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死ぬ時は、一緒だと あれほど言ったのに



…おかしいな






まだ手が かじかんでる


雪の冷たさを すぐそばに感じる



それなのに








貴女の煙草の香りだけ



無くなってしまった
















YG「…おお、暗っ」


JN「ジョングギ、電気は点けようか(笑)」


「ははっ… ごめんなさい、でも暗い方が安心するから」


TH「…ジョングギ、体の調子はどう？」


JM「ご飯、俺たちが持ってっていいって言われたから持ってきたよ」


「ああ… ありがとう、」





院内食を持ったメンバーが、部屋に入ってきた。



あれから1ヶ月。

グループは、活動休止を余儀なくされてる。





俺はどうやら、生きたまま見つかってしまったようで

ヌナはもう、死んでた


それだけだった。






目が覚めた時のことを、まだよく覚えてる。


メンバーが一斉に声をあげて、ジニヒョンやテヒョニヒョンは泣き出して。

パン代表は、この野郎、心配かけて と
笑っていた。

地元から両親と兄も駆けつけていた。



俺は、正直

何とも言えない虚無感に苛まれた。






体調が回復してから、ARMYに謝罪文を出した。


ネットはもう、見ていない。

俺とヌナのあること無いこと、散々に書かれてるらしいから。ジミニヒョン曰く、ね。



その噂や憶測を否定する気にも、肯定する気にもならない。


そのどちらかを したとしても、


この世界にヌナはいないから。






俺が果たさなきゃいけない説明責任。

そして、謝罪。


山ほどあるのは分かってる。



また踊りたいか、歌いたいか

そう問われれば、きっと「はい」と言う。





だけど




そんな俺のステージを見てくれるヌナはいない。











HS「それじゃあ、今日は俺たち帰るからね」


NJ「暖かくして寝るんだぞ」


JM「最近ずっと雪ばっかり降ってるよね」


TH「風邪引かないように！」


YG「病院の中だから引かないと思うけど」


「あははっ(笑) うん、ごめんなさい。ありがとう、来てくれて。また明日」





メンバーに手を振り、その背中を見送る。





…最近、テヒョニヒョンやジミニヒョンのソロデビューの話が本格化してるみたい。



俺が居なくたって 世界は回る。


俺の席が、例えそこに残されていたとしても

それでも世界は、惰性と期待で また回るんだ。



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