056.ソウルへ出発 ページ19
.
「え？ソウル？ここでやらないの？」
「だって全国大会だよ？中心地でやるに決まってるじゃん」
「それもそうか……」
ある日の帰り道のこと。突然テテに週末からソウルに行くことを伝えられたから驚く。
どうやらバスケの全国大会がいよいよ始まるらしくて、それぞれの地区大会で優勝した学校が一堂にソウルに集まるらしい。対戦相手も決まったようで、最近はいつも以上に遅くまで練習をしていたら帰るのも遅い。
「え、じゃあわたし全部試合見れないってこと？週末からって……どれくらいソウルに行ってるの？」
「金曜からだけど、俺達の第一試合は土曜からなんだ。勝てば日曜も試合だし、月曜はもう決勝だよ」
「え、そんな早く決勝なの？」
「16校しかいないからね」
「そ、そうなんだ……」
自分も中学の時はバスケ部だったくせに、もう家庭部が慣れてしまったのかピンとこない。
そっか……でも土曜が第一試合ならわたしも見に行ける。決勝まで残ったら、残念ながら決勝戦は見れないけど。
それよりソウルか……ジンオッパかナムオッパの家に泊まらせてもらおうかな。それならお母さんもソウルに行くの許しくれそう。ソウルだとジミンやソア達はいけないかな。
「とりあえず、お母さんにソウル言っていいか聞いてみるね！ジンオッパ達の家に泊めてもらえるかも」
「ヒョン達は大丈夫だと思うよ〜俺からも話しておくね」
「ありがとう！」
とうとうテテが全国大会に出るんだ！どうしよう、また関係ないのにわたしが緊張してきた。まだ試合まで数日あるのに！
どきどきする胸を押さえながら、テテと別れて家への中へと入って行った。
**
「ユンギせんぱーい！」
バスケの全国大会2日目。長距離バスでソウルまでやってきたわたしは、1人での移動にどきどきしていた。
当たり前だけと地元と違ってソウルは人が多くて。よくよく考えれば記憶ではわたしはソウルで独り暮らしして社会人として働いていたわけだけれど。すっかり田舎での暮らしに慣れてしまったので、都会に訪れることに緊張していた。
きょろきょろと周りを見渡し、すっかりお上りさんの雰囲気を出しながら待ち合わせのモニュメントまで行けば、そこには柱に怠そうに寄り掛かっているユンギ先輩が居た。その姿を見た瞬間今までの緊張なんてものは消え失せて、いつもの調子に戻ったわたしは元気よく手を振った。
「おお、ちゃんと来れたな」
「久しぶりです！来れました！」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 945人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藍(プロフ) - みき(マルクル)さん» いやー本当に！テテの鈍さにやきもきしますね！（書いてるのわたし）その間にユンギ先輩がまた動き出しちゃいました笑 さてさてどうなるんでしょうか。7章公開しましたのでお楽しみ下さい〜 (2020年11月21日 15時) (
レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
みき(マルクル)(プロフ) - テテ！もー鈍感すぎ！ヒロインちゃんの気持ちわかってなさそうでモヤモヤします〜もう！ミンジちゃんみたいに、害のなさそうな子が一番危ないんですよ〜！涙 ユンギさんやグクにリードされて、ちょっとくらい焦って欲しいです。涙 (2020年11月21日 8時) (レス) id: e01596ba5d (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - あいづちさん» そんなそんな！ナンバーワンなんて！！ありがとうございます！感激しております。わたしの心配までありがとうございます。引き続き頑張ります！あいづち様も体調にお気を付けくださいね (2020年11月17日 17時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - めるたさん» このシンデレラがどうなっていくのか…まだまだ学祭の準備は始まったばっかりですので見守っていて下さい。そして暫くは夏休みを楽しみましょう。ユンギ先輩も動きますので笑 (2020年11月17日 17時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - スヨンさん» 読んで下さってありがとうございます！本当にそれな！です。テテには頑張ってもらいつつ、ユンギ先輩や他のメンバーにも惑わされ続けたいですね笑 引き続き頑張りますのでよろしくお願いしますね (2020年11月17日 17時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：藍
| 作成日時：2020年10月18日 13時
