・-・-・-・-・ ページ12
.
あの輪の中に入って行く気がまた起きなくて、どうしようかと迷う。
もうこのままジミンとソアと帰ってしまおうか。よく見ればミンジだけではなくて、他の女バスの子もテテに話しかけていて。それも凄く嫌で邪魔してやろうって思える。でもなぜかミンジとテテの姿を見ると、いつもの行動力が発揮できないのだ。
もしかして心のどこかでテテとミンジのことを認めているのだろうか。いや、でも、まさか。
だってテテがミンジと結婚するってなった時に凄くショックを受けて、苦しくて辛かったのに。いつまでも諦めることが出来なくてひたすらに泣き続けたぐらいなんだから、諦めてしまうなんて。
わたしは何を怖がっているのだろう。自分で自分のことが分からなかった。
「Aせんぱーい！」
「あ……」
ぐるぐると悩んでいたらまたジョングクくんがわたしに気付いたようで駆け寄ってきた。
それがテテだったら良かったのになんて思うけれど、それでもジョングクくんが近付いてきてくれて良かったから笑顔を向ける。
「これ！美味しかったです」
そう言って渡されたのは空になったタッパー2つだった。
「テテも食べてくれた？」
「先輩からって言ったら嬉しそうに食べてましたよ。おかげで俺はあんまり食べれませんでしたけど」
「その前に十分に食べたじゃない」
「それでも足りないです」
「じゃあ次はもっといっぱい作るね」
「約束ですよ！」
元気よく言うジョングクくんに苦笑しながら頷く。ジョングクくんと話しているとテテとミンジのことが薄れるから有り難かった。
どうせならこのままテテがジョングクくんに気付いて、それでわたしにも気付くといいんだけど。どうやら盛り上がっているようでそれは望めそうにないけど。
「先輩……？」
じっとテテとミンジが居る方を見ていたからか、ジョングクくんが不思議そうな顔をしてわたしの目線の先を見た。
「テヒョン先輩見てたんですか？」
「え？」
ジョングクくんに言われて慌てて視線を逸らす。でもジョングクくんはふーんって漏らしてわたしを見てにやって笑うだけだった。
「ジョングクくん……？」
「A先輩、テヒョン先輩のこと好きでしょ」
「え！」
「表彰式の前も見てたんでしょ？」
「あ……」
「でも女バスが囲ってたから行けなかった？」
というよりミンジと楽しそうに話していたからだけれど。多分ミンジが居なくて女バスの子達だけだったら図々しく割り込んでいたと思う。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 945人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藍(プロフ) - みき(マルクル)さん» いやー本当に！テテの鈍さにやきもきしますね！（書いてるのわたし）その間にユンギ先輩がまた動き出しちゃいました笑 さてさてどうなるんでしょうか。7章公開しましたのでお楽しみ下さい〜 (2020年11月21日 15時) (
レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
みき(マルクル)(プロフ) - テテ！もー鈍感すぎ！ヒロインちゃんの気持ちわかってなさそうでモヤモヤします〜もう！ミンジちゃんみたいに、害のなさそうな子が一番危ないんですよ〜！涙 ユンギさんやグクにリードされて、ちょっとくらい焦って欲しいです。涙 (2020年11月21日 8時) (レス) id: e01596ba5d (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - あいづちさん» そんなそんな！ナンバーワンなんて！！ありがとうございます！感激しております。わたしの心配までありがとうございます。引き続き頑張ります！あいづち様も体調にお気を付けくださいね (2020年11月17日 17時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - めるたさん» このシンデレラがどうなっていくのか…まだまだ学祭の準備は始まったばっかりですので見守っていて下さい。そして暫くは夏休みを楽しみましょう。ユンギ先輩も動きますので笑 (2020年11月17日 17時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - スヨンさん» 読んで下さってありがとうございます！本当にそれな！です。テテには頑張ってもらいつつ、ユンギ先輩や他のメンバーにも惑わされ続けたいですね笑 引き続き頑張りますのでよろしくお願いしますね (2020年11月17日 17時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：藍
| 作成日時：2020年10月18日 13時
