030.お菓子男子 ページ44
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ユンギ先輩と互角に戦った男の子はバナナキックを嬉しそうに抱えて体育館を後にした。
苛立ってボールに当たった大学生を咎めている時や、ユンギ先輩とフリースロー対決している時は格好良かったけれど、バナナキックを前にした彼の表情は年相応で可愛らしかった。
「あ、ユンギ先輩お疲れ様です」
「ん……疲れた」
あの後、もう1人相手をしてユンギ先輩は自分の担当を終えた。先輩と対決したい人は結構いたみたいで、残念な声が上がっていた。
でも当の本人はやりきったという顔で、早く甘いもん食おうってさっきまでとは大違い。
「甘いもん？」
「まだお前の菓子食ってない」
「じゃあ行きましょう」
午前中テテ達と行ったから2度目だけれど。ユンギ先輩はわたしのお菓子を心待ちにしてくれているし、構わない。
「お前、この後は？」
「そのまま家庭部の売り子ですよ」
「なんだ、空いてないのか。じゃあ俺は適当にふらふらするか」
「もうユンギ先輩は何もないんですか？」
「ああ、さっきので全部終わった」
「残念です。最後のもう一度先輩のメイド姿見たかったのに」
「あれは忘れろ」
「可愛かったですよ」
「うるせーよ」
照れてるのかすたすたと先に行ってしまうユンギ先輩を追いかける。すぐに家庭部がお菓子販売しているところに辿り着いてしまった。
「おお、結構混んでるな」
「本当ですね〜昨日の分も全部完売したみたいですよ」
「まあ上手いもんな」
なんてまた得意げに言うから笑ってしまう。よっぽど気に入ってくれているみたいで、先輩はわたしが作ったものを聞いてそれを全部と他にもいくつか買ってくれた。
テテといい、ジンオッパといい買い過ぎじゃないだろうか。まあ有り難いし、わたしが作ったのを食べたいと思ってくれるのは嬉しいんだけど。
「あー疲れた時には糖分だな」
「疲れてなくても食べてくれるじゃないですか」
「俺はお前の作ったもん食べる専門だからな」
午前中と同じように近くのベンチに座れば、先輩はパクパクと食べ始めてどんどんなくなっていく。ずっと体動かしてたみたいだし、お腹も空いてたんだろうな。
「そういえば先輩、お昼はちゃんと食べてるんですか？」
「あー……今日は食ってないかも」
「え？！それなのにお菓子食べてるんですか？駄目じゃないですか、ちゃんと食べないと」
「お前はおかんか」
「だって……」
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藍(プロフ) - ハクさん» 漸く、ジョングク登場です！お待たせしました。本当にこんな青春が転がってればいいんですが…願望詰め込みまくりなので、一緒にお楽しみ頂ければと思います (2020年7月12日 1時) (
レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - とうとうダークホース、ジョングク氏が…(о´∀`о)こんな高校生活を送りたかったなぁ…と思いつつ、楽しく読ませてもらってます！ (2020年7月7日 22時) (レス) id: 389cfa35f8 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - ぷにさん» はじめまして。嬉しいお言葉ありがとうございます！なかなかお話進みませんが、ゆっくり更新頑張っていきますのでよろしくお願いしますね (2020年7月1日 0時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
ぷに(プロフ) - はじめまして、こちらのお話しとてもすきでいつも楽しみにしてます(●´▽`●)これからも更新頑張ってください！ (2020年6月27日 16時) (レス) id: ebba50b01d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍
| 作成日時：2020年6月16日 20時
