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でもそれと同時に耳元でテテの低い声が聞こえてきて、どきりとして身体が固まってしまう。
「A……？」
「え、あ、うん……」
「やっぱりどっか痛かった？立てない？」
「だ、だいじょうぶだよ。ちょっとびっくりしただけ……」
お願いだからそれ以上密着してこないで。顔を覗き込もうとしてるのか、耳にかかる息遣いにどきどきしっぱなしだし、お腹に回った腕や背中にくっ付いているテテの身体から熱を感じて、気が狂いそう。
「あ、後ろに人がいるから退かないと」
「そ、そうだね」
どうしてテテはそんなに普通なの。わたしに後ろから抱き着くような格好してるんだよ？
やっぱり気にならないってことは、女として意識されてないってことだよね？わたしはこんなにどきどきして、脳内パニックなのに。
「はい、立てる？」
テテは後ろからわたしの脇の下に手を差し込んで、立たせようとしてくれている。
緊張と恥ずかしさで上手く力が入らなかったら、手助けしてくれるのは有り難いけれど。密着度は変わらなくて、心臓は煩く鳴りっぱなしだ。
「あー！楽しかったね」
「そうだね。無事に出れて良かったよ」
「確かに！よーし、次は俺のクラス行こう！」
元気よく声を上げたかと思えば、またわたしの手を取られて引っ張られる。ああ、今絶対に手汗やばい。
でも放すことなんてできなくて。テテのお尻についている揺れる狼の尻尾を見つめて、気持ちを落ち着かせた。
「実は、俺入ってないんだ！」
「え、そうなの？」
「うん、時間がなくて入れなくてさ〜でもソアがなかなかの出来って言ってたよ」
「ソアが言うんだからそうなんだろね」
「でしょ？しかも今の時間、ソア中に居るから！絶対に楽しいよ」
「それは楽しみ。ソアって結局貞子なんでしょ？」
「うん、テレビから出てくるよ」
「それネタバレじゃない？」
「あ……」
テテのお化け屋敷も人気が出てるみたいで、それなりに人が並んでいた。
待っている間そんな話をしていれば、さっきまでのどきどきは落ち着いていつも通りのやり取りができるようになった。
「え、結構本格的？」
「暗いでしょ！教室の電気セロファンで覆って雰囲気出してるだよ」
「BGMまで本格的……」
「A、怖い？」
「ちょっと不気味だよね」
「大丈夫、横に狼男いるから！」
自信満々に言われたけど頷くことはできなかった。同じ年の子がお化け役やってるんだから、そんな怖くないと思うけれど。
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藍(プロフ) - ハクさん» 漸く、ジョングク登場です！お待たせしました。本当にこんな青春が転がってればいいんですが…願望詰め込みまくりなので、一緒にお楽しみ頂ければと思います (2020年7月12日 1時) (
レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - とうとうダークホース、ジョングク氏が…(о´∀`о)こんな高校生活を送りたかったなぁ…と思いつつ、楽しく読ませてもらってます！ (2020年7月7日 22時) (レス) id: 389cfa35f8 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - ぷにさん» はじめまして。嬉しいお言葉ありがとうございます！なかなかお話進みませんが、ゆっくり更新頑張っていきますのでよろしくお願いしますね (2020年7月1日 0時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
ぷに(プロフ) - はじめまして、こちらのお話しとてもすきでいつも楽しみにしてます(●´▽`●)これからも更新頑張ってください！ (2020年6月27日 16時) (レス) id: ebba50b01d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍
| 作成日時：2020年6月16日 20時
