・-・-・-・-・ ページ16
.
またホソク先輩と2人っきりになるのは、少し身構えてしまったけれど。
やっぱり優しいところは変わらないから。前みたいな話になることもなく、普通に世間話をするだけだったからほっとする。
「Aちゃん」
お互いに自販機で買ったものも飲み終えた頃。静かに名前を呼ばれて、足を止める。
「もしかしてこの前俺が言ったこと、だいぶ気になっちゃった？」
「え……？」
「いや、俺と顔を合わせた時に、気まずそうな顔したから」
「あ……」
まさか見抜かれていたなんて。でもきっとよく見ているホソク先輩なら分かってしまうのだろう。
だから2人になっても前の話題に触れないでいてくれたのかな。今、触れてるんだけど。
「ごめんね？俺の言ったことは気にしないで」
「いえ……あの、失礼なことしてしまってごめんなさい」
「いいのいいの。責めてるわけじゃないから」
「はい……」
ホソク先輩は終始にこにこしていて怒っているわけでも、悲しんでいるわけでもなさそうだけれど。
でもそう見せてるだけで本当のところは分からない。どうしよう……と思っていても、何も考えつなかった。
「1つだけお願い」
「……なん、ですか？」
「俺は気にしてないから、Aちゃんも気にしないで。だからまた今まで通り俺と接してほしいな」
「はい……」
「ね？さっきまで普通に会話できてたし。またそうやって笑ってくれればいいから」
「ありがとうございます」
わたしの言葉にまたふんわりと頭を撫でられる。大丈夫だよって言われてるみたいで、ほっとする。
「でもね、Aちゃんともっと関わりたいなあって思ったのはほんと」
「え？」
「俺の事もっと知って欲しいな〜とか、一緒にいたいなって思ってる」
「えっと……」
ホソク先輩の言葉の意図が分からなくて戸惑う。それはもっと仲良くなりたいってことでいいのだろか。
「ただの委員会の先輩後輩じゃなくてさ。俺のことも仲の良い先輩として、Aちゃんの世界に迎え入れてよ」
「……もう、入ってますよ」
「そうなの？」
「そうですよ。じゃなきゃ付いて行きませんし、お菓子もあげません」
「ふふ、そうなんだ？お菓子は餌付けられたってこと？」
「そ、そこまでは言ってませんけど！」
「でも間違ってないかも。俺はAちゃんの作ったお菓子食べて、もっとAちゃんのこと好きになったよ」
「っ……！！」
「だからこれからもよろしくね？」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 711人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藍(プロフ) - ハクさん» 漸く、ジョングク登場です！お待たせしました。本当にこんな青春が転がってればいいんですが…願望詰め込みまくりなので、一緒にお楽しみ頂ければと思います (2020年7月12日 1時) (
レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - とうとうダークホース、ジョングク氏が…(о´∀`о)こんな高校生活を送りたかったなぁ…と思いつつ、楽しく読ませてもらってます！ (2020年7月7日 22時) (レス) id: 389cfa35f8 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - ぷにさん» はじめまして。嬉しいお言葉ありがとうございます！なかなかお話進みませんが、ゆっくり更新頑張っていきますのでよろしくお願いしますね (2020年7月1日 0時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
ぷに(プロフ) - はじめまして、こちらのお話しとてもすきでいつも楽しみにしてます(●´▽`●)これからも更新頑張ってください！ (2020年6月27日 16時) (レス) id: ebba50b01d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：藍
| 作成日時：2020年6月16日 20時
