・-・-・-・-・ ページ15
.
「シャーベットとクッキーもあるぞ」
「なんでユンギ先輩が自慢げなんですか」
「もう俺は貰ってるから。うめぇぞ」
上から話すユンギ先輩がいつもより子どもっぽくて笑ってしまう。そんな姿を見てホソク先輩は驚いていた。
気持ちは分かります。でもユンギ先輩、お菓子食べてる時はこうやって幼くなるんです。
「もしかしてヒョンがここにいるのってわざわざ貰いに来たの？」
「俺はこいつの作ったもんを食う専門だから」
「ちょうど買い出し行って、荷物が重くて死んでた時に助けてもらったんです」
「じゃあ俺もAちゃんのお菓子食べる専門になりたいな〜」
「それならまた来てくださいね〜学祭までは暫くこうやって作ってると思うんで」
「ほんと？じゃあ遠慮なく！」
ホソク先輩もわたしが渡したシフォンケーキもパウンドケーキも大きな口でどんどん食べてしまって。大袈裟な程「美味しい美味しい」って褒めてくれた。
こうやって自分の作ったものを食べてくれて、美味しいって言ってくれるのは本当に嬉しい。だからわたしもどんどん2人に渡してしまった。
「あ……全部なくなっちゃった」
「え、Aちゃん食べた？」
「わたしは食べたんですけど……テテの分がなくなっちゃいました」
別にテテと約束していたわけではないけれど。テテもいつも楽しみにしてくれているから、作ったら必ずあげていた。それにやっぱりテテに喜んでもらえるのが一番嬉しいから。
「あいつ、俺達が食って自分の分無くなったって知ったら煩そうだな」
「本当ですよ〜絶対に拗ねます」
「んーでもすっごい美味しかったから。テヒョンには申し訳ないけど、俺は満足！」
にかって笑って言うホソク先輩に苦笑が漏れる。
「それは有り難いですけど、絶対にテテに内緒にして下さいね〜」
「また作ってやれば、あいつも大人しくなるだろうよ」
「そうですけど〜」
「あ、このクッキーは？」
「それは多分まだ残ってますけど、わたしが作ったのじゃないんですよね〜」
まあでもないよりマシかな。残っているクッキーの包みを忘れないように鞄にしまう。
ユンギ先輩は食べ終えて満足したのか、そろそろ教室に戻った方がいいと思ったのか早々に帰って行った。
「あ、俺も職員室行かないと。Aちゃんも来る？」
「へ？」
「お菓子のお礼に、またジュース奢ってあげる」
「じゃあ夏みかんゼリーで！」
「本当に好きだね、それ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 711人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藍(プロフ) - ハクさん» 漸く、ジョングク登場です！お待たせしました。本当にこんな青春が転がってればいいんですが…願望詰め込みまくりなので、一緒にお楽しみ頂ければと思います (2020年7月12日 1時) (
レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - とうとうダークホース、ジョングク氏が…(о´∀`о)こんな高校生活を送りたかったなぁ…と思いつつ、楽しく読ませてもらってます！ (2020年7月7日 22時) (レス) id: 389cfa35f8 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - ぷにさん» はじめまして。嬉しいお言葉ありがとうございます！なかなかお話進みませんが、ゆっくり更新頑張っていきますのでよろしくお願いしますね (2020年7月1日 0時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
ぷに(プロフ) - はじめまして、こちらのお話しとてもすきでいつも楽しみにしてます(●´▽`●)これからも更新頑張ってください！ (2020年6月27日 16時) (レス) id: ebba50b01d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：藍
| 作成日時：2020年6月16日 20時
