【BTS】赤い糸を手繰り寄せて 2

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そういうわけで、行先は動物園に決まったのだ。

テテに遊びに行くと伝えた時は凄い喜んでいて。

そして今、中に入ってこんなきらっきらの笑顔を動物に向けて、はしゃいでいるのを見ると、動物園の案を出してくれたソアに感謝しかない。


「A良かったね。テテ君喜んでくれて」

「うん！動物と戯れるテテもしっかり写真に納めよう」

「え、まさか……」

「そのまさかです」


引きつった顔を見せるソアにじゃーんとカメラを見せる。せっかく買ったんだから、活用しなきゃね。


「荷物多いなって思ってたけど。まさかそのカメラが入ってたとは」

「ちゃんとソア達も撮ってあげるよ」

「別にいいよ。テテ君撮りなよ。ツーショット撮ってあげるし」

「ほんと？ありがとう！」





**





「A〜見て〜」


ここは動物ふれあいコーナー。

小さい子達に交じってわたし達も触れ合いを体験しているのだが。

ウサギやモルモットを抱いて、更に膝にも置いて幸せそうにしているテテの笑顔にわたしはやられた。


「か、かわいい！」

「ね、可愛いよね。Aも抱っこしなよ」


いや、可愛いのはテテなんだけど。破壊力が凄まじくて何度もシャッターを押してしまう。やばい、これは1つのアルバムが作れてしまう。

テテの雰囲気か、もともと動物に好かれるからか、どんどん集まってくるからすごい。

ウサギやモルモットに囲まれて幸せそうににこにこしているテテなんて……ここは天国かな。

永久保存版だわ。本当にそういうところも好きだ。


「ほら、写真ばっかり撮ってないで。撫でてあげると気持ちよさそうな顔するんだよ」


わたしを引き寄せて抱えていたウサギを渡してくる。恐る恐る抱っこすれば、温かくて毛並みが気持ち良くて。

テテの言う通り優しく撫でてやれば、目を細めて身体を預けてくるから可愛い。


「可愛いでしょ？」

「うん」


でもやっぱりテテの方が可愛いよ。




「A、カメラ持っててあげるよ」

「え？あ、ありがとう」


後ろからソアが手を伸ばして、首にぶら下げていたカメラを持って行ってしまった。

もうちょっとテテと動物の戯れを撮りたかったんだけどな。

でもソアは気を利かしてくれたみたいで。わたしとテテ、寄り添ってウサギ達を抱いている写真を何枚か撮ってくれたのだ。

家に帰って見返した時に気付いて、思わずソアに電話してうざがれたのはもう暫く後の話。


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