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. NJ side
「えぇっ!?Aちゃんに会った!?」
「大声だすなよ...」
だって、と机を叩いた振動でラーメンの汁が大きく波を立てる。
デジャヴ感。
やっぱり避けられてたんだぁ...泣き真似をしながら机に突っ伏すホソクに
目立つからやめろよなと溜息を吐く。
ホソクがAさんをデートに誘ったのも
それで勢い余ってキスしたのも
わりと最初から最後まで聞かされた気がする。
何度も。
「あー...生き急ぎすぎたかなぁ」
「付き合ってないのにキスはいかんだろ」
「あーあー分かってるよ!でもさぁ!」
「もう過ぎたことだからな。ラーメン伸びるぞ」
ホソクを適当にあしらってカレーを掬う。
あー普通に美味い。
やっとラーメンに手を伸ばしたホソクを眺めていると
あっ!とまたその馬鹿でかい声で叫ぶ。
なんだよ、と視線を上げると
Aちゃんなんか言ってた?と。
Aさんに会ってからもはやこいつの口からはAさんの話しか聞いていない気がする。
「何も言ってはなかったけど、別にホソクのこと嫌いになったわけではなさそうだったよ」
「ほんと!?」
「見た感じね、見た感じ」
「信じるからな!?」
くそうるさい声で反応してラーメンをずるずる啜る。
あーAさんはこんなホソク知らないのかな...詐欺じゃん...なんて
呆れながらも見守ってあげようと何だかオンマのような気持ちになった。
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ヒスイ(プロフ) - リオさん» コメントありがとうございます。クサズがとても好きで、でもなかなか巡り会えず自分で書いてしまいました笑 リオ様の癒しになれたのでしたらこちらも嬉しい限りです。最後までありがとうございました。またご縁がありましたら宜しくお願いします。 (2018年8月28日 19時) (レス) id: c06cea6d4c (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - 完結お疲れ様でした。クサズメインのお話って少ないので寂しく思っていたのですが、こんな素敵なお話に出会えて嬉しいです。ホソクの笑顔には周りを元気にする力がありますよね。ひと時の癒しをありがとうございました。 (2018年8月28日 18時) (レス) id: ba173bb279 (このIDを非表示/違反報告)
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