〈完〉ラビット奮闘記

＊ ページ24

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「なにこれ？穴増やしてほしいの？」

「違うよ」









貰ったピアスを付けながら、ピアッサーともう一つのピアスを眺めていれば

これ、私用なの、とピアッサーが持ち上げられる。

ピアスを止めて顔を上げると、はにかんでこのピアスもね、と。






まさか、Aは俺の為にピアスを開けてくれるのか？今まで散々言ってダメだったのに？

ちら、と見れば開ける決心がついて...とピアッサーを指でいじり始める。

勿論ファーストピアスは別であるんだけど、とポケットから出された別のピアスに驚きが隠せない。

ほんとに？何度もそう聞いてしまって、グクしつこい、とあしらわれる。









「お揃いじゃん.....」

「うん、まぁ付けられるのはまだ先だけどね」

「それでも嬉しいよ」









ピアスを付け終わると、グク似合ってるね、と耳を撫でられる。

Aが選んでくれたからね、そう返せばまた小さくはにかんで

私のも開けて、と横を向いてピアッサーを差し出した。






パチン、Aの両耳に開いた小さな穴。

痛そうなAに大丈夫だから、と髪を撫でて作業をする。

ファーストピアスを入れてあげると、ありがとうグク、と嬉しそうなA。









「...最高の誕生日プレゼントだね、」

「大袈裟、てか苦しい」

「幸せを噛み締めてるの」









強くAを抱きしめると、苦しいと言いながらも背中に腕が回る。

好き、また零れたその言葉に二人で笑い合った。






いつか、二人の耳に同じ色の石が輝くことを夢見て。









* Happy birthday Jungkook Fin.

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