結局 ページ10
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初めて会った時は正直近寄り難い印象だった。
でもあの日コンビニで会って会話を弾ませればその印象は大いに外れた。
だけど今のユンギさんはなんだか近寄り難い雰囲気が出てるというか、何か怒っている感じがする。
「…あの」
YG「邪魔した?」
「え?」
YG「ソウンに誘われてたけど、もしかして邪魔した?俺」
「い、いえ!そんなことは!寧ろ…」
有難かった。
YG「…なら良かった」
「…ありがとうございました」
怒ってはないみたいで、少し安心した。
ユンギさんは上がりの時間になり、頑張ってなと一声かけてもらった。
言葉とは不思議なもので、たった一言で人を動かす。初仕事で覚える事が多く大変だったけど、そのたった一言で頑張れた気がする。
でもそれは、ユンギさんだからというのもあるかもしれない。
JN「Aちゃん!そろそろ上がろうか!」
「あ、はい…!お先に失礼します」
JN「おつかれー!明日もよろしくねー!」
「お疲れ様でした!」
お客様の接待や荷物運び。休憩を挟んだけどほぼ一日中歩きっぱなし。結構脚に疲れが来る仕事だ。ここからまた数分、歩いて帰らなきゃと思うと帰る気が無くなる。
スタッフルームに前掛けエプロンを取りながら向かう。誰かいるのか、部屋は電気が着いていた。
「…あれ」
YG「お、おつかれ」
なんとそこには上がったはずのユンギさんがいた。白いトレーナーは両腕捲っていて、紺色のコートは横に畳んで置いてある。机の上には食べ終わったあとの食器やコップ。夕飯はここの賄いで済ませた様だ。
袖を捲っているからユンギさんの白く、血管が少し浮き出ている腕が見えているわけで、つい見入ってしまう。
「賄い、ですか?」
YG「おん。今度食ってみなよ。半額だし」
「じゃぁ、明日休憩の時に食べてみます」
YG「お、明日もいるんだ。何時?」
「朝からです。なので丁度お昼頃に休憩入ります」
YG「俺もそんくらいに入るよ。ついでにAの分も作ろうか?」
「いや、悪いですよ!」
YG「別にいいよ。2人分一気に作った方が効率的に良いし」
ホールで接待しかしてない私がここのメニューの作り方なんて分かる筈がない。結局ユンギさんにお願いする事に。韓国に来てから彼に頼りっぱなしで、何かお礼をした方がいいだろうか…。
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ななな - ユンギとの子供…喜んで笑笑笑 (2022年10月12日 2時) (レス) @page36 id: 99a1458b51 (このIDを非表示/違反報告)
キム・カズ(プロフ) - みくさん» コメントありがとうございます!私もムフムフ言いながら想像して書いておりました…(灬・ω・灬)只今進展に悩んで降りまして、この小説を初めてもうすぐ1年が経つというのに…申し訳ないないです。ご覧に頂いている皆様の為にも足りない頭で頑張らせて頂きます! (2022年3月1日 0時) (レス) id: 2561bedadd (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます〜!!!遅ればせながら、読ませていただきました♡黒スキニーに黒シャツ、黒カフェエプロンのゆんぎさん想像しただけでカッコいいです〜_:(´ཀ`」 ∠):続きがとても楽しみです♪ (2022年2月28日 6時) (レス) @page30 id: 23482d6195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キム・カズ | 作成日時:2021年2月3日 2時