2ヶ月のスメラルド【YG】

好奇心 ページ5

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カフェや居酒屋のメニュー表、同意書等の書類を渡され、店を後にする。

カフェのメニューや居酒屋のメニューもあるから、覚える事は多そうだ。早速明日初出勤だから今夜中に覚えておこう。


家への道程を歩きながら、街の風景を眺める。

ソウルは韓国の首都と聞くから、結構な都会感があると思ったけど。やっぱりそこは東京と同じで、ビルのジャングルから少し逸れれば住宅街が建ち並び、ポツポツと飲食店がある。

韓国で通う学校は周りにビルが建ち並んでいるけど。





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韓国の暮らしに慣れるためか、今週は学校が休み。
新しいバイト先の仕事に慣れたり、家の周りに何があるのか散歩をしてみたりと、ゆっくり時間を使おうと思う。





『もうこんな時間か…』





お店のマニュアル、メニュー表とレシピを読んでいれば外はいつの間にか暗くなっていた。
一旦集中が研ぎれれば、お腹の虫が鳴る。





『…コンビニでいっか』





なるべく出費を抑えるべく自炊をした方がいいんだろうけど、なんせ韓国のコンビニ弁当も食べてみたいし、インスタントも何があるのか興味がある。

財布と携帯を持ち、コートを着てマフラーをする。

韓国の冬は日本の冬よりも気温が低く、露出している部分に棘がチクチクと刺さっているかの様に痛い。


早く行って早く帰った方が良さそうだ。





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近くて便利で売ってあるのはおかずやお酒、お菓子等類はあまり変わらないが、日本とは違うものが並んでいる。

初めての見る食べ物や1度食べてみたかった物。興味を唆られる物がずらりと並んでいた。


取り敢えず今日の夕飯とお菓子をカゴに入れる。





「すげ…」





スナック菓子をカゴに入れていれば、横から声が聞こえた。不意打ちで何を言ったのか分からなかったが、その声がした方を見れば明らかに私に向けての言葉だ。





「…あ、ごめん」


「い、いえ…。何かやっちゃいけない事でもしましたか？」


「え？」


「いや、あの。先日韓国に来たばかりなので、何か韓国の方が気に障るような事をしたのかと…」


「……」





質問をしても黙ってこっちを見るだけで、全然答えてくれない。段々と韓国語間違えたかなと焦り始める。





「あ、あのー…」


「ぷふっ…」


「え？」


「あ、ごめんつい。ただすげー食うんだなって思っただけ」


「はー…」

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