増す気持ち ページ32
.
コンビニから家までの帰り道、家が近かろうが外は真っ暗。
今日会ったばかりだけど、女の子1人で帰らせるのは気が引ける。
それに折角の機会だから、今は離れるのには勿体ない気がした。
でもその行動は、正解だったと思う。
帰りながら俺の話を、相槌をしながら聞いてくれる。
その度笑う彼女の笑顔はとても綺麗だった。
その日からはもう、彼女を見る度に、彼女と会う度に淡々と好きになっていった。
バイトの時に慣れない韓国語をよく聞いて、考えて、一生懸命働く時のその姿勢。
断れない程優しすぎる性格。
仕事の話を聞く時は真剣に。お客さんと話す時やプライベートの話をする時にはクシャッと笑う、表情豊かな所。
好きな所は、増える一方。
そんなAを、休日デートに誘った。
きっと彼女は、只の観光としか思っていないのだろうけど、それで十分だった。
何も知らない彼女が楽しんでいるのを見て、1人勝手に幸せを感じる。それで良かった。
でも、そんな言い訳が効かなくなったのは、酒を飲んでしまってからだ。
自分に言い聞かせる様に幸せだと。苦しくはないと、言い聞かせてきたのに、酒が入った俺の鎖に彼女はいとも簡単に解いた。
抱くつもりはなかった。
何年も彼女はいなかったが俺もやっぱり男で、後輩がふざけ半分で寄越してきた避妊具がある事を思い出し、感情のままAに想いをぶつけてそのままつながった。
ほんとにダサいくらい、あの時理性なんてものは働かなかった。
でもその日から、お互い順調に付き合っていた。
彼女は他国籍だから文化の違いによってすれ違いは偶にあったけど、お互いに理解しようと俺は日本の事を勉強し、Aは韓国の事をもっと知ろうと頑張っていた。
それでも、性格の問題もあるだろうけど日本人特有の正直にはっきりと物事を言えない彼女と、一度だけ喧嘩をした。
.
そして月日が経ち、俺は無事大学を卒業した。
校長の話はいつも長い。
今回もタラタラと話す校長にしびれを切らして会場を出る。
会場の外には、卒業生を祝いに来た後輩達や親で溢れかえっていた。
するとそこへ、ふざけた奴だけど慕っている後輩と弟が花束を持って近づいてきた。
TH「ヒョン!卒業おめでとうございまーす!」
YG「随分とデカい花束だな。ジョングガ、学校はどうした」
JK「ヒョンの為に休んできました!」
YG「自分の為に行けよ…ありがとう」
986人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななな - ユンギとの子供…喜んで笑笑笑 (2022年10月12日 2時) (レス) @page36 id: 99a1458b51 (このIDを非表示/違反報告)
キム・カズ(プロフ) - みくさん» コメントありがとうございます!私もムフムフ言いながら想像して書いておりました…(灬・ω・灬)只今進展に悩んで降りまして、この小説を初めてもうすぐ1年が経つというのに…申し訳ないないです。ご覧に頂いている皆様の為にも足りない頭で頑張らせて頂きます! (2022年3月1日 0時) (レス) id: 2561bedadd (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます〜!!!遅ればせながら、読ませていただきました♡黒スキニーに黒シャツ、黒カフェエプロンのゆんぎさん想像しただけでカッコいいです〜_:(´ཀ`」 ∠):続きがとても楽しみです♪ (2022年2月28日 6時) (レス) @page30 id: 23482d6195 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:キム・カズ | 作成日時:2021年2月3日 2時