寂しい ページ30
*
2月下旬。春に少しずつ近づいてきてはいるが、まだまだ針が指す様な寒さは続く。
そんな中、ユンギさんが明日大学を卒業する。
今日はそんな彼を祝うと同時に、お別れ会まがいなことをバイト先であるseesawにて行われる。ユンギさんだけでなく彼の同級生も数名居て、店を貸切状態でお別れ会と称し飲み会を行う。
JN「寂しくなっちゃうなー。ここに就職する人はいないのー?」
「僕はギリギリまでここにいますよー!」
「折角Aちゃんと仲良くなったのに…」
「それを言ったらユンギが1番寂しいだろ!なぁ!?」
YG「ん…、…ん?」
JN「もういいじゃんどうせ今日でラストなんだから。言っちゃっても」
YG「…まじか」
JN「あんな分かりやすく熱い視線送っちゃえば皆気づくでしょー。本人以外」
偶に視線を感じてはいた。てことは何も無い所で躓いてたの見られてたのかな。
そんな事を1人考え恥ずかしくなってきた時、店長は話題の的を私に変えた。
JN「卒業生達のお別れ会ではあるけど、Aちゃんのお別れ会でもあるからね。明後日だっけ?」
「はい。短期間でしたが、お世話になりました」
2月末までここにいるけど荷物をまとめたり、レポートをまとめたりとやることが増えてくるので、契約は明後日までとさせてもらった。
車で帰る人以外はお酒を飲んだから、後半はグダグダになってしまい、日を跨ぐ前に、解散する事に。
「…早いですね、時間が過ぎるのって」
解散後、いつもの帰り道を2人肩を並べて歩く。この帰り道を2人で歩くのも今日で最後になる。
YG「前まではこんな事思わなかったけど、あっという間だった」
特にここ2ヶ月は。と、お酒を飲んだからか照れながらも普段言わない事を口にするユンギさん。
「ふふっ。酔ってますね」
YG「うっせ」
握っている彼の手はこの寒さとは裏腹に暖かかった。お酒が入っているのもあるけど、自分の言ったことが今更ながら恥ずかしくなってきたのだろう。
YG「Aが日本に帰る日までも、一瞬なんだろうな…」
「寂しいですか?」
YG「まぁな」
「照れてますね」
YG「…言うようになったじゃねぇか」
もう、自分の気持ちをさらけ出せず、振り回されるだけの人生には戻りたくない。
彼が教えてくれた伝えることの大切さや楽しさ。
彼とはこのまま、隠し事無しで素直で居よう。
この日、そう思っていたのに…。
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ななな - ユンギとの子供…喜んで笑笑笑 (2022年10月12日 2時) (レス) @page36 id: 99a1458b51 (このIDを非表示/違反報告)
キム・カズ(プロフ) - みくさん» コメントありがとうございます!私もムフムフ言いながら想像して書いておりました…(灬・ω・灬)只今進展に悩んで降りまして、この小説を初めてもうすぐ1年が経つというのに…申し訳ないないです。ご覧に頂いている皆様の為にも足りない頭で頑張らせて頂きます! (2022年3月1日 0時) (レス) id: 2561bedadd (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます〜!!!遅ればせながら、読ませていただきました♡黒スキニーに黒シャツ、黒カフェエプロンのゆんぎさん想像しただけでカッコいいです〜_:(´ཀ`」 ∠):続きがとても楽しみです♪ (2022年2月28日 6時) (レス) @page30 id: 23482d6195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キム・カズ | 作成日時:2021年2月3日 2時