知らない ページ26
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考えれば考える程思考回路は嫌な方向にしかいかない。
ページをめくる手もペンを動かす手も動かず、1人固まる。
すると。
YG「A?」
「…!?あ、ユンギさん…」
肩に手を置かれ、名前を呼ばれ我に返る。振り返れば本とバッグを片手に持ったユンギさんが立っていた。
彼は大学でまさか会えるとは、と言いながら目を細くして笑った。私もまさか会えるとは思ってなくて驚いていると。
YG「…なんかあった?」
「え?」
YG「顔色が…大丈夫か?」
「だ、大丈夫です!体調が悪い訳でもないんで…」
YG「ほんとか?」
「はい…!」
YG「…ふーん」
「な、なんですか」
YG「大丈夫なやつが顔真っ青にしてフリーズするか?…言えないならいいけど」
「…ゆ、ユンギさんはどうしてここに?」
YG「…講習終わったからバイトの時間まで、勉強」
そう言って隣の席に座る彼の本を見てみれば、日本語の教材だった。
YG「バイトの時間、一緒だったよな?」
「はい」
YG「…なら、教えてよ。日本語」
「え?」
YG「…だめ?」
「い、いえ!全然大丈夫です!私でよければ…」
まさかユンギさんに日本語を教える時が来るとは…この間の日本語発音で笑ってしまい、完全に拗ねてたからもう教える事は無いものかと。
「あ、ユンギさん」
YG「ん?」
「私は日本語を教えますので、ユンギさんの方言?教えて下さい」
YG「…」
「…え?あ、あの…ソウル、出身でした?」
YG「いや、大邱。おん、教える」
「ふふっ。ありがとうございます!」
何だか、私達考えている事が一緒だったみたいで嬉しかった。
あの日彼は確かに私の事が好きだと言ってくれた。私みたいに殆ど一目惚れだったとしたら、自惚れかもしれないけど彼の事を、言葉を信じよう。
分からないことは、これから知っていけばいい。
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ななな - ユンギとの子供…喜んで笑笑笑 (2022年10月12日 2時) (レス) @page36 id: 99a1458b51 (このIDを非表示/違反報告)
キム・カズ(プロフ) - みくさん» コメントありがとうございます!私もムフムフ言いながら想像して書いておりました…(灬・ω・灬)只今進展に悩んで降りまして、この小説を初めてもうすぐ1年が経つというのに…申し訳ないないです。ご覧に頂いている皆様の為にも足りない頭で頑張らせて頂きます! (2022年3月1日 0時) (レス) id: 2561bedadd (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます〜!!!遅ればせながら、読ませていただきました♡黒スキニーに黒シャツ、黒カフェエプロンのゆんぎさん想像しただけでカッコいいです〜_:(´ཀ`」 ∠):続きがとても楽しみです♪ (2022年2月28日 6時) (レス) @page30 id: 23482d6195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キム・カズ | 作成日時:2021年2月3日 2時