君と恋の途中.。BTS短編集*2 (ページ8)

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教室でカバンを取って帰ろうと思った

けど…

「つ、かれたっ！」

ゼェゼェと息を吐く。全力疾走したから疲れてしまった。
何故こうも体力がない…。

「もう、一週間は歩けない…」

帰宅部の体力のなさなめんなよ。
ずる、と壁に寄りかかる。

さっきのことを思いだしては首を振る。

…別にテヒョン君から返事もらってたわけじゃない。
だけど

…期待してたよ、自惚れてたよ。

他にテヒョン君の事好きな子がいるのは知ってた。

図書館で勉強しようって言ってくれたり、楽しそうに話してくれたり

そんなの

「…少しは期待しても、おかしくないでしょうが……」

何でこう私って惨めなんだ。

もう汗か涙か分からない。

制服の袖でこすって消そうとするけど

「痛っ」

…強くこすりすぎた。

痛いよ、痛い。

テヒョン君のこと考えると、こんなにも痛い。

＊

ハッと目が覚める。

え、もしかして私、寝た？

「か、帰らないと…」

「…おはよ、Aちゃん」

「…え」

ガンッ

「いてっ！」

「わ、大丈夫？」

驚きのあまり壁に頭を打ってしまった。

泣きつかれたし痛いし、そろそろおかしくなりそう

「テ、テヒョン君…？」

目の前には私と同じ目線にしゃがんだテヒョン君がいた。