君と恋の途中.。BTS短編集*2 (ページ40)

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ただ、良いことだけが起こるわけではない。

恋愛なんてそんなものだし。

中学生とか高校生のときだってそんなの分かってた。

…いざ、恋というものをしてみると。

うまくいくとかいかないとかそんなことよりも

「…誰ですかあの女の人はぁぁ…！」

…まず彼のことを知るべきだった。

何も知らないままコロッと恋に落ちて

曲聞かせてあげるなんて言われて浮かれて舞い上がって。

…ほんとに中学生みたいじゃない。

彼の隣の美人な女の人は普通に部屋に入って行った。

前まで見せてくれなかった笑顔も普通に見せていたあたり
…長年の付き合い、なんだろう。

あー、もう。何で私っていつもこう、
手遅れというか、

…上手くいかないんだろう。

せっかく仲良くなれたのに

まああっちは最初からただのお隣さんとして仲よくやっていければって感じだったんだろうけど

いつの間にか恋してた私だけが、なんだか馬鹿馬鹿しいわ。

「…青い春なんて私には向いてないんだわ」

そんなこと言いつつ、割とショック。

いや、結構ショック。

…ユンギさんのこと何も知らないのに好きになんてなった私が悪い。

ていうか何も知らないのに好きになるとか、ある？
単純なただのバカじゃないの。

…でも

「…ほんとに、好きだったのに」

嘘じゃない、この感情は。

笑顔も、好きなこと話すときはちょっとテンション上がる所も

返事が早いのだって、…きっと不器用なんだってなんとなく気付いた。

まだあの女の人が彼女って根拠もないのに

勝手に失恋して勝手に泣いてる私は、きっと重いのかもしれない。