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「戻りました〜...」

まだ慣れない玄関に靴をそろえて先生を探しながら台所へ向かったものの先生の姿は見つからなかった。

「仕事中かな、、、」




先生の仕事部屋は台所と居間をつないでL字型になっていて丁度L字の角の部分が仕事部屋になっている。
そして今私のいる台所と先生のいる仕事部屋をつなぐ引き戸はぴったりと閉められてる。




なるべく音をたてないように買ってきた食器を洗い終え夕飯の準備に取り掛かる。
その間も先生の姿は一切見えず、たまに隣から聞こえる物音が先生の存在を表していた。





「こんなもんかな」

時計を見ると7時半。

今日の分の夕飯のほかに朝とお昼に食べられるおかずを数品パックに詰め、炊いたご飯を冷凍し残った材料を冷蔵庫に入れるとさっきまで水だけしか入っていなかった小さ目な冷蔵庫はぎゅうぎゅうになった。



今日買ってきたお皿に盛りつけた料理を居間に運んで並べてみるものの

「仕事中呼びかけていいのかな、、、」

居間から隣の先生のいる仕事部屋を見ようにもこちらの引き戸もぴったりと閉まっていて全く状況が掴めないのでどうしようかと居間をうろうろとしていると仕事部屋からカチャリという音。

そして仕事部屋から出てきた先生は昼間に会う先生とは違って見えてなぜか緊張してしまった。



『あ、なんだ声かけろよできてんなら』

「すみません、お仕事中はまずいかと思って、、」

『気にしなくていいからできたら声かけて』

床に腰を下ろして箸をとる先生。

「わかりました。あの、、、お部屋鍵かけてるんですか?」

『うん』

もぐもぐと口を動かす先生。

「玄関の鍵もかけてくださいよ」

『うまいなこれ』

「あの、、」

『汁物ねえの?』

「あります、、、。」

私は先生には色々と勝てなさそうだ





スープをよそって持っていくと先生は何も言わずに黙々と食べていてさっきもうまいと言っていたので先生の口に合っていると思うことにした。


『お前一緒に食わないの?』

「まだ勤務時間中ですよ」

『賄いも勤務時間中に含む。よし決定。』

「え、そうなんですか笑」

『今決めた。ほら食べろ』

「じゃあ、お言葉に甘えていただきます」




ここに来てから完全に先生のペースに巻き込まれているのに悪い気はしなくてむしろ不器用な先生から感じる優しさが胸に沁みた。

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作品ジャンル:タレント
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ちなくら(プロフ) - 心の支えの小説です!何があってもけさないでください!! (2018年11月26日 21時) (レス) id: ac1830d9c4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - やまももさん» 楽しく読んでいただけて嬉しいです(TT)ありがとうございます。 (2018年6月15日 22時) (レス) id: b7889600a9 (このIDを非表示/違反報告)
やまもも - ゆんぎ先生優しい素敵。わたしも雇用されたくなりながら、楽しく読んでます。JK氏もいい活躍ですね! (2018年6月15日 1時) (レス) id: fd963ebaa1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆんさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(;o;)! (2018年6月13日 18時) (レス) id: b7889600a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 更新楽しみにしてます(^^) (2018年6月13日 1時) (レス) id: b74c5fbd95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年6月8日 14時

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