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居心地が悪いわけではないけどジッとしてられない気持ちのまま、
車が停められる場所に到着した。
陽は完全に落ちていて、空の高く上には月昇り、綺麗な丸い輪郭を霞ませている。
夏の夜は風もなく蒸し暑く、浴衣のような分厚い服を着ていると何もしてなくても汗ばんでしまう。
駐車場は殆ど車が停められていて田舎ではなかなか光景に驚いていると、行こうとジミンが声をかけてきた。
「はぐれないようにだけ…良い?」
そう言いながら、手を伸ばしてきた。
…さっきまで何にも言わずに繋いできたのに…。
そう思いながらも自分の手を伸ばしてジミンの手に重ねるとぎゅっと指同士が絡まるように握られる。
「…行こう」
『うん…』
みるみると深くなっていく動悸が、ジミンにバレないようにと心の中で願いながら提灯の明かりに包まれた方向へと歩き出した。
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既に人が多く行き交い、お祭りらしい音楽も流れている。
人が多いと言っても都会のようにぶつかり合うほど多いわけではなく、田舎にしては混んでいる程度で。
笑い合う友達同士、仲良くご飯を食べる家族、同じお面を横に付けるカップル。
どれもお祭りという雰囲気で、自然と頬が緩んでしまう。
「お腹はそんなに空いてないよね?」
『うん、まだお肉がお腹に残ってる』
自分のお腹をさすると、ジミンはくすくすと笑う。
「じゃあ軽く勝負でもしますか」
『勝負?』
頷いたジミンは周りを見渡して、また何かに納得したように頷く。
「射的、ヨーヨー釣り、金魚掬い。
この3本勝負してみない?」
童心に戻ったような無邪気な笑顔を見せるジミンに、早い鼓動を隠しながら同じように笑い返した。
『いいよ?金魚掬い得意なんだ〜』
「そうなの?でも俺だって射的負けないよ?」
そんな何でもない会話をお互い顔を見せ合って、笑って。
時々きゅっと握られる手に感じる温もりは、私の心を落ち着かせないようにするには十分な要素だ。
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リンゴ酢(プロフ) - ほんっっとにこの作品大好きです😭🫶🏻💕ずっと読んでいたいぐらい文章が素敵で感動でしかないです....💞130号室さんの作品大好きです!これからも楽しみにしています🙇🏻♀️💕 (11月9日 0時) (レス) @page46 id: 5c0db9e802 (このIDを非表示/違反報告)
130号室(プロフ) - mmne08171さん» mmne様読んでいただきありがとうございます😢✨ジミン帰ってきてくれーー😭あと数話ですが最後までお付き合いどうかよろしくお願いします💖 (2022年10月22日 21時) (レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
mmne08171(プロフ) - ジミン…どこ行っちゃったのー泣 すごく引き込まれました✨何とも言えない感情です🥲 (2022年10月22日 11時) (レス) @page40 id: 71162c9e08 (このIDを非表示/違反報告)
130号室(プロフ) - Suzyさん» Suzy様読んでくださりありがとうございます✨大事に大事にと作ってるお話なのでそう言っていただけて嬉しいです😢💖最後までどうかお付き合いよろしくお願いします💐 (2022年10月15日 23時) (レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
Suzy(プロフ) - 切ない···涙出ました。情景が···すごく好きです🌿🥲めちゃくちゃ楽しみです✨🥲🍀 (2022年10月15日 2時) (レス) id: f57ab1c531 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:130号室 | 作成日時:2022年10月1日 0時