４３ ページ43
.
「あんなイケメンに勝ち目ないってめちゃくちゃ落ち込んだよ。
…だからこそ、今こうしてAと付き合えたことが夢みたいなんだ」
腰を抱く腕に少し力が込められたような気がした。
『…じゃあ、学生時代に好きな人ができたって言ってたのとか、彼女欲しいとか言ってたのは…何？』
「…俺なりにカマかけてたつもりだったんだよ。
どうしてもAに異性として見られたくてね」
今となってはおかしな話だけど。と、くすくすと笑った。
すれ違いにすれ違いが重なっていたけれど、お互いがお互いを考えたうえでのことだったんだね。
「まだ、何かある？」
『え？』
上体を起こし肘でバランスをとりながら私を見下ろす。
「何か聞きたいことが残ってるなら全部言って？」
「…もっと、俺のこと知って欲しいから」
真剣な声色で言うから、朝だと言うのに変に胸のあたりがドキドキしてしまう。
『…じゃあ…じゃあさ、』
「うん」
『どうして私達……あんな関係になっちゃったんだろう』
それは、私が1番大きく抱いていた疑問だった。
「………」
さっきまで、どんな質問でも穏やかに答えてくれていたのに。その表情は一変する。
まだ枕に頭を乗せる私は、ひたすらにジミンを見上げる。
ジミンは目を大きく開き、何か驚いたように私を見つめた。
…どうしてそんな顔をするのだろう。
「…そっか。
やっぱり、覚えてなかったんだね」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1913人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
130号室(プロフ) - Suzyさん» Suzyさん読んでくださりありがとうございます！長年の想いが伝わって私も嬉しいです（笑）これからも是非完結までお付き合いよろしくお願い致します♪ (2021年6月26日 1時) (
レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
Suzy(プロフ) - こちらのお話が大好きです☆やっと思いが通じてホッとしているところです(笑)これからも楽しみにしています♪ (2021年6月24日 22時) (レス) id: f57ab1c531 (このIDを非表示/違反報告)
130号室(プロフ) - SiNさん» しんさん〜！占ツクの方までコメントを頂けるの嬉しい〜！（泣）最後まで飽きないようにリメイクしつつ頑張ってますのでよければ最後まで読んでやってください★ (2021年5月11日 7時) (レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
SiN(プロフ) - 何度読んでも素敵な作品です(T ^ T) (2021年5月10日 22時) (レス) id: aa020c6be2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：130号室
| 作成日時：2021年4月25日 22時
