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SEVENTEENのライブに行った日から数日、
元の世界に戻る方法は見つからず、

アイドルではないごく普通の大学生として日々を送る生活を過ごしていた。


JH『……って、聞いてる!?スニョンくん!』

「えっ、あー、えっと、なんだっけ…?」

JH『もー、なんか最近ずっと上の空って感じでつまんないなあ…』

「…ごめん、」


ジヒョンさんが行きたいと言ったお店に来たはいいものの、どうも楽しむ気になれず、

あの日から、ライブに行ったあの日から、
俺の頭を占領するのはAばかりだった。


"…向こうの世界の私は、
アイドルになってるといいな、"


そう言ったAの声が頭から離れない。


JH『…なんだかスニョンくん、記憶なくしてから別人みたい』

「なにも思い出せてなくて…ごめんね、」


あれからAとはあまり連絡を取っていない。
というか、返信がこない。
…避けられているような気がする…


JH『あんなに私たち仲良しだったのに、なんで忘れちゃったのかなー、』

「…あ、あはは……な、なんでだろうね〜…」


ジヒョンさんからの問いかけを軽く流して、
ふと窓の外を見る。


「……A…?」


向かいの通りのお店から出てきたのはAだった。


JH『スニョンくん?』

「あ、いや、なんでもな…」


そのAの後ろを歩く、
不審な男が2人。

明らかにAの後をつけている。


「……ちょっとごめん、」

JH『え、なに!?スニョンくんってば!』


Aが危ない、
そのことしか考えられなくなって、
俺はその場から急いで走り出した。


.
.
.



「この人っ!!俺の彼女なんで、そういうのやめてもらっていいですか!?」

Aが男2人から声を掛けられているところ、
俺はAの腕を掴んで引き寄せた。

あがる息を抑えて、
流れる汗が止まらない。


『スニョン…!?』


2人は俺の顔を睨みつけ、
その場から去って行った。

「…ま、間に合った〜」

全力疾走してきた俺はもう限界。
その場にしゃがみ込んだ。

「わかりにくいこんな細い道入ったりするなよ!見失ったかと思って焦ったわ!」

『え、いや、な、なんで…』

「あぁ、たまたま。この近くのカフェにいたら向かいの店からAが出てくるの見えて、それでその後ろをさっきの2人がつけてたから…危ないなと思って…」

『…それでわざわざ…?』

「…おう、」


Aのまっすぐな視線が俺に向けられる。


『…ありがと、助かった』

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ぽん - 初めまして◡̈⃝︎ホシを推していて、ホシが好きでこちらの小説を読んだのですが、感動しました。最後のシーン涙が出ました。沢山ある小説の中でこの作品が一番好きです!他の作品も読みたいです。ありがとうございました ; ; (2022年8月20日 15時) (レス) @page36 id: 33f90bf03f (このIDを非表示/違反報告)
じゅな(プロフ) - こんにちは。お久しぶりです^_^この物語に感動いたしましたものです。ストーリーと言い、なんといい、ほんとに作者様の才能がもう…(*´ω`*) 最後には感動して涙が出てしまいました。これからも応援してします!!頑張ってください^_^ (2020年12月26日 14時) (レス) id: c9ab294052 (このIDを非表示/違反報告)
ままむの盗賊 - させられました。私ももう1人の平行世界の自分がいるかなとか思ったり。面白かったです! (2020年12月10日 1時) (レス) id: 0c147f983f (このIDを非表示/違反報告)
ままむの盗賊 - 追加ですみません。一般大学生のホシくんはダンスを始めるきっかけになった。アイドルのホシくんはアイドルのホシとして生きていたら体験できないものを堪能できた。お互い入れ替わって大切なものを手に入れられたんですね...感動。パラレルワールドについて考え (2020年12月10日 1時) (レス) id: 0c147f983f (このIDを非表示/違反報告)
ままむの盗賊 - はじめまして!みなさん言ってるんですけど中々見ない設定で、タイトルに惹かれて読みました。書き方が上手であ〜と思う場面も多々あったり、感動したりとてもいい作品でした!読めて良かったです (2020年12月9日 19時) (レス) id: 16acb9df05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いよ | 作成日時:2019年5月19日 22時

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