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WZ『これ』
ジフンに呼ばれた廊下で手渡されたのは私のスマホだった。
WZ『リビングで落としたって母さんが言ってた。呼び止めたけどA気づかなかったって』
「…あ、あぁー、そっか、」
なんだ。私の様子がおかしいとかそういう理由で来てくれたわけじゃなかったんだ。そっかそっか。
…そうだよね、ジフンだもん。
WZ『……あのさ、』
俯いていた顔を上げるとおでこにジフンの手が。
「…え、」
WZ『何かあった?熱でもあんの?』
「え、え、?なんで、」
期待していた展開に心臓が高鳴る。ちょっとこの場合なんて返事するのが正解なんですか!!!スニョン先生!!!!!
助けを求めてスニョンの方を見ると、私に向かって必死にジェスチャーを送り続けてくれていた。
…よ、け、い、な、こ、と、は、い、う、な…そ、っ、け、な、い、た、い、ど、を、と、れ…も、う、も、ど、っ、て、こ、い………
え!?この私を心配するレアなジフンを思う存分堪能できずに戻らなきゃいけないの!?なにそれ!拷問!!悲しい!!!!
でも、でも、それが正解なら…!!!!
WZ『朝、様子おかしかったから。先に行くなんて今までなかったじゃん』
「………………なぃ…」
WZ『え?』
「…なんでも、ない、から」
WZ『…………』
「ジフンには、関係ないこと、だから」
WZ『…そ。ならいいわ。』
遠ざかるジフンの背中。
止まらない私の涙。
「す、す、スニョン…!!!!!あれでよかったの!?ねえ!!!あれで正解なの!?!?せっかく、せっかくジフンが私の心配をしてくれたというのに…!!!!!!またそっけない態度取られたじゃん!!!!」
なぜかドヤ顔で親指立ててるスニョンを見ていたら、数分前の私の言動は正しかったのか急に不安になって、後悔して、行き場のない悲しみの感情は全てスニョンの肩に向けられた。
SY『ちょ、痛い痛い痛い!!大丈夫!よくやったA!!』
「……何が大丈夫なわけ、」
SY『今、ジフナの頭の中はAのよそよそしい態度のことでいっぱいなはず!“あいつ、いつもならあんな反応しないのに…”ってなってるはず!』
「…ほんとに?」
SY『この調子でジフンと距離をおけば、あいつの頭の中はどんどんAで埋まるに違いない』
ジフンの頭の中が私でいっぱいに…!?四六時中ジフンのことを考えてる私と同じ状態に…!?
「…やっと、やっと、両想いきた…!」
SY『だいぶぶっ飛んだな』
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るる。 - この物語を読んでから、いつも以上にウジ君が頭から消えなくなりました。最高です。これからも、読ませていただきます! (2018年8月5日 12時) (レス) id: 05d4b4e0c2 (このIDを非表示/違反報告)
ウジ(プロフ) - 待って待って…………ジアンちゃんめちゃんこムカつくーー!!でもこの物語に出てくるジフナが可愛いからこれからも見にきますね…← (2018年8月5日 1時) (レス) id: 3e4a028e58 (このIDを非表示/違反報告)
美織(プロフ) - 展開が面白すぎ…!!てかジアンちゃん聡明なふわふわかわいい系女子だと思ってたらだんだん悪女感でてて事案ですね。(( ほんとに面白いです!更新楽しみにしてます!! (2018年8月4日 23時) (レス) id: 44de3c0285 (このIDを非表示/違反報告)
まゆか(プロフ) - いつも楽しみにしてます!!!うじほんとに可愛すぎです、、 (2018年7月31日 13時) (レス) id: 020b3abba6 (このIDを非表示/違反報告)
りりこ(プロフ) - マジで面白いです! 更新頑張ってください(w^ ^w) (2018年7月29日 15時) (レス) id: d9ed75bc35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いよ | 作成日時:2018年7月17日 14時