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「その、友達以上恋人未満みたいな関係やめようと思ったんです。その時に、」
YG『やめるためにテヒョンと付き合ったってわけ、』
「…まぁ、はい、テヒョンのほうも色々あって、お互いそういうことわかった上で…」
YG『でもなんでいきなりやめようなんて言ったの』
「………好きな人に、彼氏ができたって言ったんです、そしたら、その、それが嫌だったみたいで、」
YG『………はぁ?だって、そいつ、その、お前の好きなやつは他に好きなのいるんだろ?』
「…います」
どうしよう、グクのことを話せば話すほど、どんどんクズっていうことが広まってしまう。絶対名前出せない、これ。
YG『自分には好きな人がいるけど、でもAのこともそばに置いておきたいってそういうこと?』
「………たぶん…?」
YG『おまえバカか』
店長に肘で横腹を突かれる。
「…バカです、わかってます」
YG『そんなんでいいの?おまえ二番目じゃん、そいつと好きな女が上手くいったら、おまえ捨てられるんだよ、わかってる?』
「…わかってるんで、そんなはっきり言葉にしないでもらっていいですか」
YG『はー、Aはもうちょっと賢いやつだと思ってたけど、案外頭おかしいのな!』
「…別に好きだからいいんです!私に会いに来てくれれば、彼女と何しようが、私のこと少しでも大切に思ってくれてるならそれで、」
YG『ぜーんぜんアオハルでも昼ドラでもなかった、ドロドロ四角関係の深夜枠ドラマだったわ』
「…なんとでも言ってください」
YG『俺はおすすめしないね、その最低クズ野郎は』
店長はそう言うと私の頭に手をポンっと置いて、スタッフルームを出て行った。
この頭ぽんは店長なりの励ましだろうか…。
たとえば100人にこれと同じ話をしたとして、グクを選べと言う人はいるだろうか。
100人中100人がテヒョンとの関係を選択するだろう。
私もそのほうがいいってわかってるけど。
自分の中の“好き”が大きくて、
大きすぎて、
グクがいい。
それだけ。
YG『終わりの見えてる一方通行ほど、つらいものってないと思うけど。
ほら、受け取れよ〜』
「えっ、」
いなくなったと思った店長がまたひょっこり現れて私に何かを投げてきた。
「うわ、やばい、店長のおごりで缶コーヒーくれるなんて、絶対何か不吉なこと起こる」
YG『返せ、今すぐ返せ』
「嘘です!嘘っ!
ありがとうございます」
終わりの見えてる一方通行。
ほんとにその通りだと思った。
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anchun(プロフ) - 本当に面白過ぎます!続きが気になって仕方ないです😭胸がドキドキが止まらないです (2022年3月3日 19時) (レス) id: 487e998396 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ - ぬお、、なぜ更新がああああすっごいいいい (2021年5月8日 20時) (レス) id: 6a137e9fb7 (このIDを非表示/違反報告)
_tunputo_(プロフ) - めちゃくちゃ気になるとこで泊まってるぅぅぅうって声出して言ってしまいました。笑 (2021年2月27日 10時) (レス) id: 993cb3d94d (このIDを非表示/違反報告)
ちりちり(プロフ) - この作品が大好きです。 (2020年12月16日 18時) (レス) id: 9e4bd772c5 (このIDを非表示/違反報告)
そわいぬ - この作品1番更新楽しみにしてます。。うう。。( ; ; ) (2020年10月24日 9時) (レス) id: 6e2414b0f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いよ | 作成日時:2018年3月15日 1時