検索窓
今日:183 hit、昨日:120 hit、合計:902,904 hit

すきなものの食べかた:22 ページ22

.


もう辺りが真っ暗になった頃、
主将の北さんの集合の声がかかり、
ミーティングをしてみんなでモップや
片付けを済ませ、体育館を後にした。


帰りは治と侑、角名と銀島くんの中に
混ぜてもらって一緒に帰っている。

最初のうちは、男子の中に女子ひとりで
いることに引け目を感じて遠慮していたけど、
みんなが暗くて危ないから、と言ってくれたから
こうして部活後はみんなで一緒に帰っている。


最初のうちはなんだか落ち着かなかったものの、
今では同じ学年、同じ部活ということで
案外会話は弾むもので、今ではこの時間が結構楽しいものだったりする。

何より治もいるから安心だ。



.



「 肉まんとあんまんで迷うわあ… 」


レジの前で、侑がそんなことを
ブツブツ言っているのを耳にしてコンビニを出た。

いつもの5人での部活帰り、
侑の腹が減った、という発言から
私たちはたまたまあったコンビニに立ち寄ることになった。

侑を除く私たち4人は
さほど空腹でもなかったが、
いざコンビニに入って陳列された食べ物を
見ていると、どこからか湧いてきた食欲により
視線を食べ物に向けていた。

あまり乗り気じゃなかった銀島くんも、
今はおにぎりの陳列棚の前で何やらずっと
迷っている様子。

ちなみに角名は漫画を立ち読みしてた。

私は結局、もう家に帰れば夕食ができているし
ここで買い食いするのも勿体ないなと思い、
温かいミルクティーを一本だけ買った。


寒いけど外で待っていようと外に出ると、
案の定、冷たい風が肌を突き刺してきた。

慌ててマフラーに顔を埋め、
ふと目をやると、すぐ目の前の駐車場で、
治がぼーっとした様子でスポーツゼリーのようなものを飲んでいた。


手元にはコンビニ袋が既にあって、
侑や銀島くんはまだ店内で迷っているのに、
買うもの選ぶの早いなあ…ってひとり妙な感心をした。


どこか遠くを見つめるその眼は
なんだか儚げで、何を考えてるのだろうと気になった。



.

すきなものの食べかた:23→←すきなものの食べかた:21



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1474 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2106人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 宮治
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

うに - すすす素敵すぎてびっくりしました!最後までキュンキュンしながら読みました! (2021年8月5日 15時) (レス) id: aca41c32b2 (このIDを非表示/違反報告)
らんたん(プロフ) - こんなにキュンキュンしたのは久しぶりです!本当にありがとうございます。胸が苦しい… (2021年4月19日 11時) (レス) id: 1e7e266fc1 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - 終盤泣きました。最高of最高をありがとうございます(真顔)。 (2021年1月16日 16時) (レス) id: f36e099441 (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - 初コメ失礼します!!終始キュンキュンしっぱなしでした、最高です!宮兄弟が好きな私にとって最高な作品でした!これからも頑張ってください! (2018年12月18日 0時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - つくねさん» ありがとうございます〜〜!!そういっていただけてとても嬉しいです;;;; (2018年11月16日 21時) (レス) id: 8b744c9e10 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2018年2月3日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。