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確かに思い返せば、
あの人との会話はいつも無機質で、
一方的な感じがあって、彼に興味が
あるかと言われたら、申し訳ないけど頷けない。
「 中2のときもさ、お前、“中島くんに告白された”
とか言ってモジモジしとったけどあいつ実際は中島やなくて中山やからな 」
『 ねえそんなことあったの？ 』
「 あったって。ふざけてんのかと思ったわ 」
わたしもふざけてると思う。
まじか、わたし。
わたしにそんなとこがあったなんて。
もう覚えてないくらいだから、本当に
興味がなかったのかもしれない。
「 俺、お前よりお前のことわかっとるかも 」
『 …かもね 』
わたしは、自分がわからない
なのに、侑はわたしのことをよくわかっている
おまけに、わたしは侑のこともたまにわからない
『 わたしは侑がたまにわからないよ 』
「 ふーん、例えば？ 」
そう聞かれると、なんだか答えられなくなる
どういうところだろう、
全部が全部わからないわけじゃないけど、
ひとことでいうと、侑は掴めない。
思考も、行動も、表情も。
『 …気分屋なとこあるから 』
「 えー、そうでもないって 」
『 あるよ、本当に 』
ヘラヘラ笑って否定してみせるけど、
本当は自覚があるんじゃないのか、
そんな風にすら考えてしまう。
『 あとさ、 』
キス、と言葉が出かけて、
息が詰まるような感覚がすると同時に
言葉を慌てて飲み込んだ。
ときたまする、あのキスの意味は？
でも、そんなもの聞いてどうする？
あのキスに意味なんか求めてどうする、
あのキスに意味があればなんなんだ、
あのキスに意味が欲しいのか、わたしは。
はじめてにしたのは、
数日、数週間前、数ヶ月前の話じゃない
それからしたのも、一回や二回じゃない
今更、そんなもの聞いてどうする？
「 あと、何？ 」
ひとりでわけのわからない葛藤をしていると、
いつの間に距離を詰めたのか、気がつけば
すぐわたしの目の前に座っている、何を考えてるのかよくわからない侑と目があった。
『 …な、ん…でもない、 』
「 …そうか 」
何か言いたそうな顔で柔らかく笑って
それだけいうと侑は立ち上がると、
わたしに背中を見せた
『 帰るの？ 』
「 うん、アイスごちそーさん 」
そのまま動かないでいると、
侑は本当に部屋から出ていってしまった。
部屋に来てすぐ帰ってしまうんだから、
なんだか部屋にひとり残された気分だ
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鈕(プロフ) - 朱里さん» あかりちゃんありがとう〜〜！( ; _ ; ) たくさん褒められすぎて嬉しさのあまり昇天しそうです( ; _ ; ) こちらこそ読んでくれてありがとう！！ (2018年6月21日 17時) (
レス) id: 59e93a82ae (このIDを非表示/違反報告)
鈕(プロフ) - チャイさん» チャイさんーーー！！！(；＿；) いつも勿体無いくらいに素敵なコメントをくださってありがとうございます、チャイさんのような素敵な作者さんにそう言って頂けて幸せです…こちらこそ読んでくださりありがとうございました！！ (2018年6月21日 17時) (レス) id: 59e93a82ae (このIDを非表示/違反報告)
朱里(プロフ) - わわわ最高でした！！やっぱり鈕さんの宮兄弟がすごくすごく好きです…！侑との関係性とか言葉とか表現とか、ぜんぶに惹かれます！素敵な作品を読ませていただけて幸せです！！ (2018年5月23日 23時) (レス) id: 9009cf493c (このIDを非表示/違反報告)
チャイ(プロフ) - ううう鈕さんほんとになんなんですか？ こういう宮侑待ってました本当に好きです好きです。鈕さんのお話って読み始めたらそれが何回目でも止まらないんです、それを書ける鈕さん本当に凄いと思います、ありがとうございました!! (2018年5月21日 22時) (レス) id: fd8eab856f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈕
| 作成日時：2018年5月21日 19時
