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JM side
僕の親友兼相棒は、圧倒的に言葉が足りない男だ。
文字数に追われて生きてるのか何なのか、とにかく重要なことほど言わない。
出会った頃は何だこいつかっこいいし歌は上手いけどヤバイなって思ってたけど、今はただのヤバい奴だ。
サンダルを履いて、勝手口から出る。
少し歩くとすぐにテヒョンの後ろ姿を見つけた。
空で光る月を見るわけでも、黄昏るわけでもなく、ガーデンチェアに体育座りで座って俯いてる。その姿がらしくて、何だか笑えた。
「 テヒョンア、」
僕の顔を見た瞬間嬉しそうな顔をしたけどすぐに切り替えて不貞腐れる。出会った頃から面白いくらい変わってない拗ね方に笑みがこぼれた。
こうまで変わらない奴が傍にいてくれると、安心するんだ。自分がまだ、自分でいられてると思えるから。
人は簡単に自分を見失う。迷って、もがいて、立ち止まって。
それでも進まないと。時間は待ってくれない。
ふとした時に思う。
今この時間が止まればいいのに、と。
僕の時間は永遠じゃない。アミ達が求めているジミンには、確実に有効期限がある。
TH「 何さ…」
「 ふふ。君って奴はいつも言葉足らずだよね。まあ挑発した僕も僕だけどさ」
隣に腰掛ける。テヒョンは僕の様子を察したのか、はたまた怒るのに疲れたのか、すっかり元に戻った彼は僕をじっと見た後にあーあとため息をついた。
TH「 ヌナも僕のこと好きだと思ってたのになぁ」
「 うん…まあ、自信があるに越したことはないね」
TH「 ジミナはいいよね…ただ笑ってるだけで可愛いじゃん」
「 それを言ったらテヒョンアもでしょ？てか世界で一番綺麗な顔に言われたくないんだけど。なんかムカつく」
唇を突き出して、じっと睨むと、クスクス笑われた。うん、やっぱり君は笑顔の方がいい。
「 僕思ったけど、このままテヒョンがヌナを押して押して押し倒したとしても、ヌナは振り向いてくれるどころか遠ざかって行くんじゃないかな」
TH「 …なんで？」
「 君が防弾少年団のVだから」
分かるでしょ、テヒョン。
ヌナがどれだけ気を張って僕達を守ってくれているか。
あの華奢な背中が僕達にとって、どれほど大きく見えるか。
「 僕達は少し、高いところへ来すぎてしまったのかも」
ヌナの手を離したくない。離さない。
そう駄々をこねて、ずっと無理をさせてきたのは僕達のほうだった。
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愁(プロフ) - noenunaさん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます^^ 帰国したばかりで心身共に疲れ果てていたのですが一気に元気になった気分です…そしてまさか共感してもらえる日が来るとは…これからも更新頑張ります；； (2019年10月30日 18時) (
レス) id: 5c1877f0f8 (このIDを非表示/違反報告)
noenuna - コメント失礼致します。本当に楽しく読みました。設定も凄く面白いです。何より主人公に共感できることがあまりに多く、虜になってしまいました。私も個人的に思うところがあり、勝手に作者様に対しても共感しております。更新を心から楽しみにしています。 (2019年10月29日 16時) (レス) id: f54cd9864f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愁 | 作成日時：2019年9月22日 18時
