２：無月 ページ5
YGside
貴方「 …こんにちは」
TH「 えーAだ〜！」
JK「 優等生のお前がサボりとはね」
貴方「 先輩が学校に来るって言ってたから」
テヒョンがニヤニヤしながら俺のことを見てくる。その視線に溜息を吐きながらも、どう考えたって可愛いAの頭をくしゃっと撫でた。
JK「 A、サボって大丈夫？」
貴方「 グクこそ」
JK「 俺は生徒会特権あるから」
貴方「 出た…いいね、それ」
JK「 じゃあ入ればよかったのに」
貴方「 知らなかったんだって」
JK「 それが凄いよ。大抵ここの高校に入るってことは生徒会に入るためみたいなもんでしょ」
そうなの？ときょとん顔を見せるあたり本当にそういう、権力とかに興味がないらしい。なんでここに入ったんだと聞けば、何となくジミン オッパに勧められて。としか言わないし。
擦れてないってこういうことを言うんだと思う。
俺たち三人とも今まで出会ったことないタイプの女だ。だから女嫌いのテヒョンもそもそも人間嫌いのジョングクもAには好意的なんだろう。
二人の兄のような俺からすれば、嬉しいけど…
Aが俺たちとつるむようになったのは、完全に俺のせいだ。
いや、傍にいてくれることが嫌なわけじゃない。むしろ幸せだと思う。それが問題だ。
これからの人生は失うもののほうが多いだろう。父を見てそんなことは容易く理解した。
TH「 いやー二人とも優秀なこった」
JK「 身体能力バケモンのヒョンに言われるとなんか嫌味に聞こえます」
貴方「 テヒョン先輩この前壁登ってたでしょ」
TH「 ありゃ、見えてた？」
貴方「 人間のなせる技ではないよなぁと思いながら」
TH「 ひひ、僕すごい？」
貴方「 すごいの域を超越してますよ」
JK「 そんなヒョンに比べたら俺なんて並っすよ」
貴方「 いや、ジョングクには対人作用の才能があると思う。その声は武器だよ。脳内に残り易くてさらに浸透しやすい。頭もいいから、立ち回りも上手だし」
JK「 …褒めすぎじゃない？」
貴方「 ふふ。唯一の弱点としてあげるなら、テヒョン先輩と違ってあなたは顔に出やすいね」
ほら今も。そう言って楽しそうに笑うAはあまりにも可愛くて、ジョングクも照れてるし。自分こそ他人を惑わせる才能があるぞ、と言ってやりたい。
ただまあ、この空間はなんかいいな。
TH「 あ〜！ヒョンが笑ってる〜！」
JK「 ほんとだ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：愁 | 作成日時：2020年1月27日 18時
