ステラ［YG］ (ページ17)

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５：叢雲ページ17

貴方side

てかさあ、とテヒョンさんが話を切り出した。

TH「 A絶対今日のでさらに有名になっちゃったよね」

YG「 …こいつ有名なの？」

TH「はあ？ヒョン知らないの？！1年のキムAだよ！？」

YG「だから1年のAじゃんか」

TH「呆れた…」

「あの、わたし有名なんですか？」

TH「君も知らんのかい」

呆れたように笑って私の頭をぐしゃっと両手で撫でたテヒョン先輩の手をユンギ先輩がぺしっと叩いたとき教室のドアが開かれた。

JK「帰りましたよー…….ってあれ？A？！」

「あーくっくだ」

JK「うわ、やべ…やったわ」

「なにが……っげ」

JM「 …A、なんで…どういうこと？」

テヒョン先輩が「ジミナ！」とオッパに抱きつこうとするもその先輩を華麗にかわし、怖い顔で私の前に来た。

「オ、オッパ…」

JM「いつから？」

YG「おい、」

TH「ヒョン…まあ見てなって」

JM「 Aはいつから僕に隠し事をする子になったの？こんな風に隠し事されてただなんて、オッパ悲しいよ」

小首を傾げるオッパの瞳が暗い。座っている私と目線を合わせるためにしゃがみ込んだせいで見せつけられているような気さえした。

ジミン閣下が…怒っておられる…

昔から、大抵のことは許してくれたし、怒ることがほとんどなかったけど、その代わりと言うように怒ったときは閻魔大王もびっくりの怖さだった。

お母さんに大きな声で怒鳴られるとか、お父さんに叩かれるとか、そういう怖さじゃなくて、ただ…

JM「言い訳は帰ってから聞くよ。ほら、帰ろう」

静かなんだ。失望や軽蔑を目に宿したその瞳があまりにも静かに私の心を窮屈にする。

小さな頃からオッパに怒られると、私の肩は自然と強張った。

TH「あ、ジミナ！君がいないときこれからは俺たちに護衛を任せてね！」

JM「検討するよ。まずは、この子から話を聞かなきゃ」

TH「お手柔らかにね～じゃないと嫌われちゃうよ？」

JM「ふふ、テヒョンは可愛いね。僕らはもう、好きとか嫌いとかそんな感情に振り回されるような仲じゃないから」

オッパのことは大好きだけど、こういうとき私は声も出せないくらい恐怖に染まる。お化け屋敷に一人で入ったときみたいな、そんな気分になる。

JM「 …そんなに怖がらないでよ」

それでも、この手は離さないけど。