1：光芒 ページ1
貴方side
JM「 A、委員会終わったよ〜帰ろ〜」
「 もうそんな時間？！ちょ、ちょっと待ってね」
JM「 そんなに慌てたら転ぶよ(笑)」
ブレザーの襟元にピカピカの委員長のバッジ、柔らかな白い肌と爽やかな笑顔は清潔で、本日も流石の一言。
生まれた病院も一緒のもはやお兄ちゃんな、上の階に住んでる2年のパクジミンオッパ。
JM「 A、今日僕の家来るでしょ？」
「 うん行くー」
JM「 今日の試験どうだった？うまく出来たの？」
「 予測してたところが来なかったから、慌てちゃった」
JM「 とか言いつつ良い点数取るくせに」
「 学年主席のオッパに言われてもなぁ」
キムA、高校1年生
ジミニオッパの勧めで進学したこの高校。すでに挫折しそうなくらい友達が出来ない。
JM「 また一人で図書室行ってきたの？」
「 へ、あ……うん、まあ…」
JM「 Aはただでさえ近寄りがたい見た目してんだから自分から話しかけなきゃ」
「 絶対無理」
JM「 ほんとAって僕の友達2人を足して2で割った感じ」
「 誰だか分からないけど私なんかと一緒にしたら失礼だよ…」
原因は明確だ。
何を隠そう私人付き合いがド下手なのだ。
幼少期からその頭角を表していた私は、幼稚園の先生お墨付きの捻くれ者だった。
皆んなが当たり前に受け入れていることができなかった。
相手の目を見て話すこと、相手の名前を呼ぶこと、笑顔でおはようと言うこと。ただそれだけのことがすごく嫌だった。ゲームだからとボールを当てて人を追い詰める遊びも楽しさがよく分からなかった。
他の誰よりも自分が普通ではないことは分かっていた。だって変だよね分かるよ、私は普通じゃない。
そんなことにいちいち疑問を持ったって疲れるだけだし、何より、そんな面倒な女誰が好きになるんだろう。
それでも、ジミンオッパだけは私のことを変な奴だと言わなかった。類は友を呼ぶ。その言葉はあながち間違えではないかもしれないけど、なんて言うか…そもそも違う人種のような気がする。
オッパは私と同じなんじゃなくて、ただ、私のような人間も理解してくれるほど広い心を持っているんだと思う。
JM「 あのね、Aは自分に難しくし過ぎだよ。もっと気楽に考えて、行動すればいいのに。自分の首を絞めたらだめでしょ」
「 …哲学？」
JM「 うん哲学(笑)」
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作者名：愁 | 作成日時：2020年1月27日 18時
