古本屋 苺書店

４話　あるわけないでしょ ページ5

ころん side



学校の帰り道。僕とさとみくんはよく行く古本屋に向かっていた。


歩いている最中にさとみくんが『あの古本屋には特別な力を持った本があるらしい』と言っていた。


そんな本あるわけないでしょw


古本屋に着いてどっちが先にその本を見つけられるか勝負することになった。


ちょっと探してみたけど、どうせ見つからないだろうと思い、僕は別の本を読み始めた。


そろそろ帰ろうかな？と思い、さとみくんに声をかけようとさとみくんがいた方に行くと、


さとみくんは居なくて、代わりに本が１冊落ちていた。


何の本だろう…？


手に取ってみると、その本は『ラプンツェル』の本だった。


ラプンツェルか…あの髪の長い女の子の話だよね。


ふと表紙を見ると、そこには苺の絵が書いてあった。


…。まさかね…？


僕は違うと思いながらもページをめくった。


すると瞬きをした瞬間、僕は古本屋ではなく、古い塔のようなものの中にいた。

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