4 ページ4
「もう！！ だめって言ったでしょ！！」
いつまでもとぼけたままでいられては困るのだ、と声を荒げる。
「んで遮るんだよ！！」
「ええ！？ 逆ギレ！？」
そんな私に対して、勝己くんは噛みついてきた。どうして私が怒られなくちゃいけないんだ！ と少し不満になる。
「だから、これを言うために一緒に帰ろうって言ったんだろが！ ボケ！」
『部屋来い』ってやつを言うためだけに……？
……もうここで言っちゃったじゃん。とは思ったが、一応気を使っているのか小声だったのでそこはまあ良しとする。けれど、もっといい方法があったのではないか。彼が気を悪くするかもしれないと心配しながら、脳裏に浮かんだ一つの考えを口にしてみる。
「いやいや、でもあの、メールとかで良くない？」
寮に帰ってから送ればバレないし。
「っ…………！！！」
『確かに』と言いたげな顔をされた。どうやら返す言葉が見つからない様子。悔しさがにじみ出ている。
「ま、いっか。先に帰るから、後から時間ずらして帰ってね！」
「あ、オイ！」
待てよ、という制止の言葉を無視し、教室を出た。
・
「……ふう」
寮の自室でベッドにボスン、と飛び込んだ。枕に顔をうずめると、どことなくいつも使っているシャンプーの香りを感じた。それと同時にため息をつく。
あのときわざと“爆豪”くんと呼んだにも関わらず、彼はその意図を全く理解していなかった。
……困ったもんだ。
まあそんなところもすきですきでたまらないんだけどさ。
何度目かもわからない。込み上げる愛で胸がいっぱいになってしまい、何もする気が起きなくなってしまった。
うつ伏せで枕に押し付けていた顔ごと体を回し、仰向けになる。
……なんだか、寝てしまいそうだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2216人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鼓草(プロフ) - 私の思っているバクゴークンもこんな感じなんですよねかわいかったですありがとうございます何回でも見たくなりますだいすきです（一息） (11月8日 10時) (
レス) @page43 id: a5f127d657 (このIDを非表示/違反報告)
ナイトウルフ - かっちゃんめっちゃ可愛いっ!!!!凄く好みの作品です!!読みやすくて面白くてかっちゃんかわいかったです(((*^^*) (2021年8月30日 20時) (レス) id: 5ed2c2a248 (このIDを非表示/違反報告)
大根 - いや、かっちゃん可愛すぎ！！「悶絶 (2021年7月15日 21時) (レス) id: 28fe3196c4 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 返信ありがとうございます！ないってことにしときます！笑かっちゃんが他の人と…ってちょっと嫉妬しちゃうので^^;笑こんな素敵な作品に出会えてよかったです！！！応援してます！！！ (2020年5月16日 6時) (レス) id: e2145b5dff (このIDを非表示/違反報告)
ひので(プロフ) - さやさん» きゅんきゅんさせたいと思ってかいているのでそう言ってくださってとてもとても嬉しいです…！（かっちゃん、経験あるのかないのかはお任せします……が私はうぶなかっちゃんとても好きです） (2020年5月16日 0時) (レス) id: e50bebed3f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
