ボクのトリコ (Yuta.J)

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ベッドの端にうずくまって


べそべそ泣いていたら


＜プルルルル プルルルル＞


ベッドの上に投げ出したケータイには


[着信:神宮寺 勇太]


の文字。




「はい」


出てみると


『先輩、なんか涙声？』


今では聞くと落ち着く、あいつの声




「なんで。なんで電話、」


『先輩が泣いてるかもって思ったから』


…ウソばっかり。



.



「なんでこんなことばっか言っちゃうんだろ、わたし」


『まぁ素直になれない先輩も悪いけどさ、


岸くんの鈍感さもダメだと思うよ俺は』


「もういっそのこと全部吐いちゃってラクになろうかな」


『いいと思うけどさ


…俺はやだな、それ』


「へ？なんで？」


『岸くんなんかに告白するよりもさ。


…ねぇ先輩、岸くんなんかやめて

俺にしときなよ

めっちゃ大事にするよ？


自分で言うのもアレだけど、一途だよ？』



「バーカ


…お子ちゃまはもう寝る時間だよ」


『はは、』


「でも…聞いてくれてありがとう、じん」


『どういたしまして。


俺でよければまたいつでも話きくからね、先輩』


「うん、ありがと


じゃあ。おやすみ」


『おやすみなさい』






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